人間関係では必ずいざこざが発生します。
ささいなことから揉め始めることもあれば、大きな事故から喧嘩に至ることもあります。
日本のことわざで『十人十色』という言葉もあるくらい、人が10人いれば10とおりの人が存在します。
どんな人間でも、必ず喧嘩をします。
いろいろな人たちがいる世の中ですから、意見や考え方がぶつからないことはあり得ません。
たくさんの人がいるということは、それだけたくさんの考え方や価値観があるということです。
人間関係では、喧嘩をするのは簡単なことですが、仲直りとなるとそう簡単にはできません。
自分の負けを認め、謝るというのは自分のプライドを傷つける行為だからです。
特にプライドの高い人は「何が何でもできないこと」の1つになります。
相手の言い分を聞くことそのものが、仲直りにつながります。
相手はいらいらして、言いたいことが山ほどあります。
空気の入れすぎた風船のように破裂しそうでパンパンなのです。
仲直りをするにあたり、相手がいらいらしていれば早くに吐き出させてあげましょう。
いらいらが残っていると冷静さに欠けてしまい、しっかりした話し合いができなくなります。
言い方は悪いかもしれませんが、相手をいい意味で爆発させることも大切なのです。
時間に助けてもらうという手もあります。
時間は仲直りするための大切な味方です。
「大変だ。爆発しそうだ」
仲直りのキーポイントは「謝ること」です。
謝るだけで仲直りができてしまいます。
コツも何もありません。
「悪いことをしてしまった」
「相手に迷惑をかけてしまった」
「申し訳ないことをしてしまった」
「仲直りをするコツ」は、実は「喧嘩をしないコツ」ともつながりを持っています。
仲直りをするくらいですから、揉める原因があります。
揉める原因があるなら、最初からその揉める原因そのものを作らないようにすればいいのです。
特に謝るときは、スピードが命です。
今あなたが仲直りをしようと本気で悩んでいるなら、なおのこと今すぐ謝ることです。
スピード第一ですから、いざとなれば手紙でもメールでも電話でもかまいません。
自分はまったくの無実であるにもかかわらず、悪者扱いをされるときがあります。
落ち度は完全に相手側にあるのに、なぜか自分が悪者にされてしまうのです。
こんなときは自分の言い分を話したくてむずむずしてしまいます。
喧嘩をすると当然相手と仲が悪くなります。
長い時間をかけて仲良くなっても、ささいなすれ違いがきっかけでせっかくの仲の良さも台無しです。
しかし、本当に仲のいい友人とは、一度は喧嘩しておかないと仲良くならないのです。
「仲直り」というテーマに「本音」は大いに関係があります。
仲が直るのは、お互いが初めて理解し合ったときです。
お互いの心や考えがもやもやしたままでは、本当の仲直りとは言えませんよね。
執着は大きければ大きいほど、人とのぶつかりも多くなります。
人間ですから執着は、必ずあります。
買ったばかりのお気に入りの服には、誰にも渡したくないという執着があります。
仲直りができる決定的な一言は、往々にして自分には一番言いにくい言葉です。
たとえば、相手は「謝ってほしい」と思っても、自分にはプライドがあるため、謝ることができません。
相手が聞きたいとしている言葉と、自分が言いにくい言葉がちょうど一致しているのです。
すれ違い。
いざこざ。
喧嘩。
謝ることは、1つの競争だと考えておきましょう。
仲直りは、相手から「ごめんなさい」と言ってくるまでじっと待っていることではありません。
それではいつまで経っても仲直りはできません。
「すみません」と言うところを「ありがとう」ということができないか考えてみましょう。
「すみません」という言葉は悪くないのですが、できることなら「ありがとう」のほうがプラスの意味合いは強いのです。
「すみません」と言えるところは、代わりに「ありがとう」とも言えます。
仲を悪くするつもりもないのに、仲が悪くなってしまうことがあります。
本人は一生懸命に仲良くしたいと願っているにもかかわらず仲が悪くなってしまうときです。
そのため気づけば、友人から避けられていることがあります。
仲が悪いとはいえ、程度には差があります。
軽く仲が悪くなっているときもあれば、大嫌いというほどに仲が悪くなってしまっていることもあります。
悪化する前に直していくのは、風邪のときも、仲直りのときも同じです。
友人は、出会って自分のことを知ってもらうことから始まります。
初めて会って知り合いになり、コミュニケーションを重ねていくことでだんだん相手のことを知るようになります。
また相手もあなたのことを知るようになります。
アメリカでは日常からよく握手をします。
私がアメリカに留学していたときも、本当によく見かけることができた光景の1つでした。
初めて会ったときや感謝をするときなど自分の気持ちを大きく伝えたいときにスキンシップをすることで、効果的に伝えます。
「ごめんなさい」を言いすぎるのも考えものです。
仲直りでは、たしかに謝ることはなにより大切なことです。
謝らないと自分の申し訳ない気持ちも伝わりませんし、相手にもわかりませんよね。
日常の中には、見えないくらいの小さなトラブルはたくさんあります。
小さくささいなことで、そのため特に大きな怒りもないくらいのトラブルです。
「困るなあ」という軽い程度で相手に迷惑をかけてしまうことは、日常の中に多く存在しています。
喧嘩やいざこざなどのトラブルがあると、いらいらしてしまいます。
相手の気分を悪くさせてしまったかもしれませんが、それに負けないくらい自分もいらいらしてしまっているものです。
そんなときに「ごめんね」と謝ることは、とうていできる状態ではありません。
いつも自分を見ているもう1人の自分がいると、トラブルを未然に防げるようになります。
自分の目から見た主観的な情報がすべてではなく、他人から見た客観的な自分も意識しておきます。
そうすると、自分の行動を2重にも3重にも考えることができるようになります。
文明の進化とともに、人々の生活はどんどん向上しています。
以前より便利な物が町にはあふれ、比例して生活に不便がなくなると思われがちです。
しかし、意外なことに、以前より便利な物が町中にあふれていても、いまだ喧嘩やいざこざなどのトラブルはつきません。
私が子どものころは、妹とケーキのことでよく喧嘩をしていました。
母がケーキを買ってきてナイフでうまく分割します。
私と妹は、ナイフで分割されたケーキをもらいます。
そもそもトラブルに見舞われる人に限って、悪口を言う癖があります。
もちろんすべて全員というわけではありませんが、悪口ほどトラブルのきっかけになりやすいものはありません。
自分が悪口を言うことは、ひそかに相手を見下しているということです。
一度違和感を持った相手とやり直すのは、やはりそれなりの労力が必要です。
自然にいつの間にかというケースもなくもありません。
しかし、基本的にどちらかが積極的に仲直りをしようと前に踏み出さないかぎり、元の状態へと仲直りすることは難しいものです。