同棲で話し合っておきたいのは、生活費の折半だけではありません。
見落としがちなのは「契約者をどちらにするか」という問題です。
「お金を支払う人」と「契約をする人」は別問題です。
支払うのは折半でも、契約者はどちらか1人を決めなければいけません。
「どちらでもいいではないか」と思うかもしれませんが、油断できません。
後から問題に発展する可能性があるため、軽視できない課題です。
想定したいのは「別れのとき」です。
もし別れることになって同棲を解消することになれば、契約変更が必要です。
別れるとき、スムーズにいくとはかぎりません。
大喧嘩をして、部屋から飛び出していくように同棲が解消されると、契約変更の手続きも苦労します。
契約者の変更は、契約者本人が行うのが基本です。
別れ方によっては「話したくない。会いたくない。顔すら見たくない」という状況になるかもしれません。
お互い接触したくない状況になれば、契約者の変更手続きに苦労します。
場合によっては、相手の家族にお願いしなければいけない状況も考えられます。
賃貸の契約だけでなく、水道・ガス・電気・電話・インターネットなど、数多くの契約変更が必要になると手間暇もかかります。
口座振替の場合、契約変更がスムーズにいかなければ、別れてからも契約者の口座からお金を引き落とされ続けます。
すると今度は、お金のトラブルに発展するのです。
「そんなことはあり得ない」と思うかもしれませんが、実際は何が起こるのかわかりません。
生活費の折半は簡単でも、契約者の変更は手間暇がかかります。
契約者は、軽い気持ちで決める傾向がありますが、実際は大変重要です。
デリケートなので話しにくいかもしれませんが、万一のためにも、きちんと話し合っておくことをおすすめします。
契約者を決めるなら「別れたとき、どちらが部屋に住み続けるか」という点で考えることが大切です。
後先のことを考えたとき、部屋に住み続ける人を契約者にしたほうが安心です。