面接官を、どう説得するかです。
ただ力強い発言をすれば、信じてもらえるわけではありません。
面接官は、ベテランの社会人。
中途半端な説得では、信用してもらえません。
説得の仕方によっては、説得力にずいぶん違いが出てきます。
たとえば「職場で人間関係のトラブルがあったとき、どんな方法で乗り切るか」という質問があるとします。
面接に通らない人は、精神論と大げさな副詞で説得します。
「絶対大丈夫です」
「私はとても社交的で、人付き合いには大変自信があります」
「どんな困難があっても、絶対諦めません」
発言に力があり、自信を表現しているのはわかります。
しかし面接官は、こうした発言を聞きながら「その自信の根拠はどこから来るのだろうか」と思います。
「頑張ります」「我慢します」「諦めません」などの精神論が目立つ。
力強い発言の割には信用されず、あっさり聞き流されます。
応募者は「これほど一生懸命アピールしているのに、なぜうまくいかないのだろうか」と悩むのです。
一方、面接に通る人は、方法論と具体例で説得します。
たとえば、体験談です。
自分がアルバイトをしたとき、実際に直面した人間関係のトラブルを引き合いに出して語ります。
実際にあった出来事は、語るとき、自然と具体的な表現になります。
どんな方法で乗り越えて、解決したのか。
実際にあった出来事であるため、話も方法も具体的になり、面接官は描写しやすくなります。
実績であるため、信頼性も高まるのです。