私が失恋でめそめそしていたときは、部屋の中にこもり、じっとしていました。
まさに、引きこもりです。
外へ出るわけでもなく、何かするわけでもなく、部屋の中でこもっていました。
学校へも行く気力がなく、勉強にもまったく集中できません。
失恋をすると心の中が空っぽになり、行動する気力が出てきません。
何かしなくちゃとは思うものの、頭の中だけの話になり、実際の行動までの元気が出てきません。
文章をいくら書きつらねても、そのときの気持ちは表現できるものではありません。
あのときほど、心の空っぽを経験したことはそれまでになかっただけに、落ち込みも最高潮だったのです。
時は経ち、時間が少しずつ私を癒してくれ、だんだん立ち直っていきました。
時間こそはかかったものの、ゆっくり元の自分に戻っていきました。
そうした経験を後から振り返ると、経験しないより、経験できてよかったなと不思議と感じるようになりました。
どん底を一度経験すると、今まで普通に感じていた日常が、これまでと変わって見えるようになります。
友人、家族、人生、愛についてなど、今までとは違った視点から見ることができ、感謝が湧き出てくるようになります。
けがをするからこそ、健康のありがたみがわかるようになることと同じです。
心の空っぽを経験するからこそ、変わらずそばにいてくれる家族や友人の存在の貴さが感じられるようになります。
悲しむだけでは実りがありません。
大切なことは、つらい経験によって気づけたことに感謝をすることです。