私は以前、アメリカに留学をしていた経験を持っています。
それまでは正直な話、家族からの愛に気づけない自分がいました。
私の母は過干渉であり、いつも私に入り浸ります。
父はいつも仕事のため、ほとんど家にいません。
愛について感じることのなかった家庭でしたが、これが留学を経験することで変わります。
親のもとを離れ、遠いアメリカで1人生活を送るようになると、親からの愛を理解できるようになったのです。
いえ、気づいたというほうが適切でしょう。
「ある」のに「なかった」と、勘違いをしていたことに気づいたのです。
では、なぜ気づくことができたのでしょうか。
遠く国を離れることで、視野が広くなったからです。
視点が高くなり、視野が広くなり、全体から見ることができるようになったからです。
母がいつも干渉してくるのは、私のことを思ってのことということに、気づきます。
生まれてからの私にしてくれたすべての世話に対して、まさにすべてが愛の塊であるという事実に気づくのでした。
家族の中にいると、意外なことに愛には気づけないものです。
視野が狭くなるからです。
近すぎて見えないのです。
近くにいると大切なことには気づけないものであり、離れてみると視野が広くなることで見えてくるようになります。
世間知らずと同じように、狭い世界だけで生きていると、本当の真実が見えてきません。
しかし、家族と離れ、アメリカという遠い国まで行ったことで、いつの間にか私の視点が高くなり、視野が広くなったのです。
同時に、今まで見えてこなかったことが急に見えるようになり、涙を流した自分を今でも覚えています。
家族からの愛情だけではありません。
日本食のありがたさ、日本語の素晴らしさ、友人の大切さ、文化の素晴らしさなど、考えるようになります。
また考えてもわからなかったことが、遠く離れることで、理解することができるようになります。
一人暮らしをする経験も、同じように当てはまります。
自分の地元を離れて、ほかのところで生活するようになると、親との距離が離れますから、必然的に視野が広くなります。
近くから親を見ていると、視野が狭いために大切な愛が見えてきません。
親から遠く離れると必然的に視野が広くなり、愛が見え、理解できるようになります。
この不思議な経験は、本を読んだだけではわかりません。
実際に経験すると、発見のように一瞬にして「あっ!」と思い、理解ができます。
あなたが一人暮らしをしたことがなければ、一度トライしてはどうでしょうか。
親のもとを離れて生活をしたことがなければ、親のもとを離れて生活してみましょう。
すると、今見えないことが、見えてくるようになります。
離れることで、自己啓発ができ、愛に目覚めるきっかけになるのです。