私が10代のころ、失恋したある日の話です。
失恋をした直後の私は、自分の気持ちを抑えられず、目の前にあったノートに気持ちを書きつづったことがあります。
新品の買ったばかりのノートであり、たしか勉強のために買ったつもりでしたが、もうどうでもよくなっていました。
何を書いたかというと、とにかく思いついた順番から、思っていることや感じていることをすべて書いて吐き出していました。
誰かに見せるために書いていたわけではなく、自分のために書いていました。
誰も見ることはないものと思い、見せられないような思いを、数ページにわたって容赦なく一気に書いたことがあります。
とにかく思いついたことを、すべて書くことで吐き出していました。
冷静になったときには、読み返せる内容ではありませんでしたが、数々の文章は、私の気持ちを正直に書きつづったものでした。
そうすると不思議なことに、気分が落ち着くのです。
今までため込んでいた気持ちを自分の好きなように書きつづることができ、言い返されることも、叱られることもありません。
ありのままの気持ちを、好きなだけ書いて吐き出してしまうことで、私は精神的な安定を少し取り戻したのでした。