私は、失恋をすることで、自分の経験を通した失恋話をすることができるようになりました。
失恋を経験したことがなかったころは、経験がないだけに、聞く側ばかりでした。
話したい気持ちはやまやまでしたが、何しろ失恋を一度も経験したことがないときは、話もできなかったのです。
まさに、聞く一方です。
しかし、一度でも失恋を経験できたおかげで、今このように、私はあなたに失恋話をお伝えすることができています。
失った恋ですから、後腐れはありません。
どんなに苦い話でも、時が経てば、色あせてしまい、受け止めることができるようになります。
きっぱり気持ちを切り捨ててしまえば、今は過去の話として、話をすることができるようになるのです。
忘れられない時期もありました。
「これ以上の人はいない」と思った時期もありました。
しかし、全世界の人々をすべて見てもいない私が、これ以上の人はいないと判断するのはおかしな話です。
視野が狭くなっている証拠です。
花が咲けば、いつかは散ってしまうように、恋愛も始まりがあれば、いつかは終わりが来るものなのです。
「始まり」と「終わり」は、1つのセットです。
この周期を繰り返すことで、どんどん成長していけるということなのです。
恋愛が終わり、涙を流したい気持ちもあることでしょう。
どんなにつらい失恋も、いずれ落ち着きを取り戻す日が、必ずやってきます。
落ち着いてきたら、さっそくその失敗を踏み台にして、さらなる恋愛へと踏み出しましょう。
終わったことをいつまでも引きずってしまうより、むしろ話のネタができたと前向きに捉えるくらいで、ちょうどいいのです。