実益のない趣味があります。
実益のない趣味は、仕事や生活に役立つことがなく、無意味なことだと思われがちです。
楽しいことは楽しいのですが、これといって生かされることがないのです。
しかし、これは誤解です。
どんな趣味でも、仕事や生活で生かされることが必ずあります。
何らかの実益が、必ず1つはあるのです。
スポーツが趣味という人がいます。
スポーツで身につけた体力は、仕事で役立ちます。
スポーツを通して鍛えられた戦略的思考や自己管理能力も、仕事で有効に働くでしょう。
歴史が大好きで、歴史の勉強が趣味という人もいるでしょう。
歴史上から学べることも多く、仕事や私生活に生かされます。
歴史の知識や雑学が、取引先との会話で役立ち、思わぬ契約につながることもあるでしょう。
人間観察が趣味という人がいます。
人間観察で身につけた「見る力」は、職場の人間関係でも役立ちます。
おしゃれな人を参考にすることで、自分のファッションセンスが磨かれます。
旅行が趣味という人がいます。
旅行で身につけた知識は会話ネタになるのはもちろん、旅行で身につけた臨機応変な対応力も仕事で役立ちます。
旅行の予定を立てるとそれがモチベーションとなり、仕事へのやる気アップにつながります。
寝るのが趣味という人もいるでしょう。
たっぷり寝ることは、体力回復やストレス解消となるので、これはこれで仕事に役立ちます。
いつでもどこでも寝られるのなら、小まめな体力回復ができるということです。
仕事が長時間に及ぶことがあっても、乗り越えられるはずです。
単なる娯楽・息抜き・暇つぶしに思える趣味であっても、実は思わぬ形で役立っているものです。
「実益を兼ねた趣味をしたいです」「趣味は実益と絡めたものがいいですか」という声が聞かれます。
どちらもナンセンスです。
そもそもあらゆる趣味は、実益があるのです。
実益がないように思えるなら、そう思えるだけ、まだ見つかっていないだけのことです。
じっくり探せば、必ず1つは実益が見つかります。
「仕事や生活に生かせる何か」があります。
あるとき思わぬ形で、ぽんと生かされるのです。
一度じっくり腰を据えて、自分の趣味はどんな実益があるのか、どんなメリットがあるのか、考えてみるといいでしょう。
紙に書いて、思いつくだけ書いてみてください。
仕事や生活に役立つことが、必ず見つかります。
意外とたくさん見つかって、自分でも驚くことがあるはずです。
「こんな実益があるんだね」「こんなメリットがあるんだね」とわかれば、もっと趣味が好きになり、ますます力が入ります。
そもそも「楽しい時間を過ごせる」ということも、実益の1つです。
どんな趣味でも実益があるのですから、遠慮なくどしどし趣味を楽しめばいいのです。
好きなこと・興味のあることをやればいいのです。
たっぷり楽しんで、全力で遊びましょう。
趣味を深めることは、仕事の力を付けることにもつながります。
仕事ができる人は、趣味も充実しています。
仕事ができるから、趣味が充実するのではありません。
趣味が充実するから、仕事もできるのです。
あるとき点と点がつながって、線になる日がやってきます。
そして線と線がつながって、面になります。
実益のない趣味は、1つもないのです。