『釣りバカ日誌』という漫画があります。
主人公の浜崎伝助は、鈴木建設の営業課に勤める万年平社員。
出世には興味がなく、これといった趣味もなく、毎日淡々と真面目に仕事をこなす日々を送っていました。
ある日先輩から釣りを教わったことがきっかけで、すっかり釣りにハマります。
暇があったら釣りに行き、仕事中も釣りのことを考えてしまうほど夢中になるのです。
そんな浜崎はある日「スーさん」という初老の男性と出会います。
スーさんも浜崎と同じく、釣りをこよなく愛していました。
釣りの話を始めると、自然と盛り上がって笑顔になります。
お互いすぐ意気投合し「ハマちゃん」「スーさん」と呼び合うほど仲良くなります。
後にその初老男性は、資本金50億円の中堅ゼネコン会社の社長であることがわかります。
しかもその会社というのは、なんと浜崎が勤めている会社でした。
つまり、初老のスーさんは、浜崎の会社の社長だったのです。
お互いの素性がわかった後も、お互い釣り仲間としての関係を続けます。
釣りバカ日誌は、この2人の釣りを通じた友情を中心に描かれる、すてきな漫画です。
映画やアニメにもなっていて、すでにご存じの方も多いのではないでしょうか。
普通に出会うと、仲良くなるまでに時間がかかります。
特に自己紹介で肩書から入ると、良い出会いができなくなります。
立場や年齢に差があると、それが大きな壁となり、知り合ったり仲良くなったりするのは難しくなりがちです。
そこに共通の趣味が介在すれば、不思議な魔法がかかります。
肩書なしだと自然な形で知り合えるうえ、共通の趣味があるので意気投合しやすく、ネタも尽きません。
あっという間に仲良くなれるのです。
これが趣味の魅力です。
趣味は人を夢中にさせます。
趣味には、立場や年齢差を超える力があるのです。
共通の趣味を通して、どんどん人の輪を広げていきましょう。
共有の趣味ほど、意気投合の絶好条件はありません。
立場や年齢が異なっていても、共通の趣味があれば、驚くほどすぐ仲良くなれるのです。