感謝の気持ちを持つためにはどうすればいいのでしょうか。
相手の立場を経験してみましょう。
頭で想像するのもいいですが、限界があります。
やはりきちんと相手を理解するには、実際にその立場を経験するのが手っ取り早い。
実際に経験してみるまでわからないことはたくさんあります。
相手の立場を経験してみると、具体的なことがわかり、大変さも身をもって理解できます。
仕事の苦労を理解することで、感謝の気持ちが湧くようになるのです。
たとえば、夫の場合、妻の立場を経験してみます。
いざ妻の立場を経験してみると「料理ってこんなに手間暇がかかるのか!」「育児ってこんなに重労働なのか!」と驚くでしょう。
簡単そうに見えても、実際にやってみると、思ったより大変で苦労させられることがあるものです。
自分の中で価値観ががらっと変わります。
今まで当たり前と思っていたことに対して、感謝の気持ちが湧いてくるようになるのです。
子どもが親元を離れて一人暮らしを始めると、親への感謝の気持ちが湧いてきます。
それは親の立場を経験することになるからです。
一人暮らしをすると、すべて1人でしなければならなくなります。
掃除、ごみ出し、買い物、炊事、食器洗い、洗濯、行政手続きなどなど。
今まで親がやっていたことを何でも自分がしなければいけなくなり、親の苦労や大変さを理解します。
「親ってすごいな。親って本当にありがたいな。親に足を向けては寝られない」と痛感するのです。
条件や制限があって相手の立場を経験できないケースもあるかもしれません。
そんなときは、状況の許すかぎり経験してみるといいでしょう。
全部である必要はなく、一部でもかまいません。
お金を払ってでも経験してみる価値はあります。
新しい世界を知る意味としても有効です。
より感謝の気持ちを持つために、これほど効果的な方法はないのです。