「トラブル」という言い方は重いです。
嫌な印象があって、ネガティブ感があります。
「つらいなあ、困ったなあ、取り組むのが嫌だなあ」と、ため息が出てしまいます。
「センスが悪いのでトラブルを解決できません」「才能がないのでトラブルを解決できません」と言う人がいます。
それは誤解です。
トラブル解決ができないことを、センスや才能がないことを言い訳にしているだけです。
問題が起こると、誰でもどきっとして慌てます。
特に大きな問題であればなおさらです。
冷静を取り戻すには、自分と同じように問題を抱えて慌てている人を見つけるのも1つの方法です。
にこにこしながら「今日、会社で面白いことがありました」と言う人がいました。
どんな面白いことなのだろうと思って話を聞いてみると、意外な返事が返ってきました。
なんと職場で起こったトラブルの話だったのです。
アメリカの著作家ナポレオン・ヒルは言いました。
「すべての逆境には、それと同等かそれ以上に大きな恩恵の種子が含まれている」と。
トラブルが起こったとき「チャンスに変えることはできないか」と自分に問いかけてみてください。
トラブルになったとき、励ましの声をかけられることがあります。
「大丈夫ですよ!」
「うまくいきます!」
トラブル中、食事を取らない人がいます。
食事を取らない理由は、大きく2つのパターンがあります。
(1)トラブル対応に忙しいため食事を取らない人
トラブル対応を容易にするためにはどうすればいいのでしょうか。
それは「早めの対応」です。
トラブルは、対応が早ければ早いほど解決が容易になり、対応が遅ければ遅いほど難しくなる傾向があります。
「必ずトラブルを解決する」と口に出して言いましょう。
思うだけで終わらせず、きちんと声に出すことが大切です。
1人でいるときは、1人で言いましょう。
トラブルになったら、こう考えましょう。
「この程度で済んで良かった!」と。
今直面しているトラブルは、ひとつ間違えると、もっとひどいことになっていた可能性があります。
人生はトラブルの連続です。
そう思ったほうが楽なのです。
トラブルが起こったとき、わっと気が動転する人は「人生にトラブルはない」という前提になっています。
トラブルのときは、にこにこしましょう。
「にこにこできる状況ではない」と思うかもしれませんが、これはとても大切なことです。
むすっとしていたり眉間にしわを寄せていたりすると、トラブルの山を乗り越えられません。
トラブルが起こったとき「嫌なトラブルが起こった」と思います。
誰でもトラブルは経験したくありません。
トラブルは、嬉しい言葉ではありません。
なかなかトラブルを解決できない人は「トラブルを解決するのは難しい」と思っています。
「トラブルを解決するのは難しい」と思うと、悪い自己暗示がかかります。
頭の中で「難しい、難しい」と言葉が反響して、やる気や元気が奪われます。
「時間があれば解決できるのに」と言う人がいます。
トラブル解決には時間を要することがあります。
切羽詰まっているときは「もっと時間が欲しい」と願うことがあるものです。
トラブルにもかかわらず、ぼうっとしている人がいます。
本人は「どうでもいい」「別にこのままでいい」「解決なんてしなくていい」と言います。
トラブル解決への意欲が感じられません。
トラブルのとき、浅い呼吸は知らず知らずのうちに起こります。
人は、大きなストレスを受けたとき、緊張で体がこわばって呼吸も浅くなりがちです。
呼吸が浅くなると、脳に十分な酸素が行き渡らず、パフォーマンスの低下を招きます。
トラブルは、起こったときも対応するときも、悪条件のほうがいいのです。
ドラマチックになるからです。
「トラブルは、後から必ず良い思い出になる」という法則があります。
トラブルになった。
ピンチに陥った。
厄介な問題が発生した。
トラブル対応に奔走する日々を送っていると、トラブルの夢を見ることがあります。
うまく解決できるポジティブな夢もあります。
一方、トラブルを解決できなくて四苦八苦しているネガティブな夢もあります。
日記は、自分の足跡です。
日頃から日記を付けている人もいるのではないでしょうか。
トラブルが起こったときは、その出来事を日記に書き留めておきましょう。
トラブルに強くなるためには、人のトラブルから学ぶ姿勢を持つことが大切です。
メディアでは、トラブルの事例が紹介されていることがあります。
詐欺被害の事例や、海外旅行の失敗談です。
トラブルに立ち向かう前に、次の一言を自問してみてください。
「今起きていることは本当にトラブルなのか」です。
実際は普通の出来事なのに、トラブルだと勘違いして騒いでいるケースがあります。
トラブルに悩む人は、同じ境遇の人に気づけます。
「妊婦になると、街に妊婦が増える」という面白い現象があります。
実際に妊婦が増えたわけではありません。
一般的にトラブル対応中は、人の仕事を手伝う余裕はありません。
むしろ手伝ってほしい状況でしょう。
もちろん自分のトラブル対応に専念するのもいいですが、その限りではありません。
「最近トラブルばかりです」「トラブルが続いています」と言う人がいます。
それは嘘です。
大きな勘違いをしています。
ひどいトラブルが起こったら、こう考えましょう。
「よし、これで良い思い出ができる!」と。
ひどいトラブルが起こったときは、この世の終わりかと思うくらい絶望します。
学校では公式を学びます。
数学や物理学では公式が欠かせません。
公式に数字を当てはめると、難しい問題でも答えがぽんと出るので楽です。
トラブルを解決するのは、難しいことではありません。
本気になればいいのです。
トラブルを解決できない原因の9割は「本気になっていないこと」にあります。
トラブルが起こったとき、自責の念に駆られる人がいます。
「トラブルが起こった。恥ずかしい。情けない。なんて自分は愚かなのだろう」と。
トラブルを起こした自分を責める必要はありません。