大人になってから昔を振り返ったとき、当時の未熟な自分に気づかされることがあります。
マナーを知らなくて恥をかいたことがあるでしょう。
一時の感情に流され、判断を過ったことがあるでしょう。
若さの勢いで無分別な行いに走ったことがあるでしょう。
自我が強かったり、精神的に未熟だったり、社会常識が足りなかったり、感情のコントロールが下手だったりなどなど。
当時はそれが正しいと思っていても、後から振り返ると「間違っていた」と悔やむことがあるでしょう。
そのときは真剣に振る舞っているつもりでも、客観的に見ると、空回りということがあります。
未熟な時期は、未熟なことすら気づけません。
何が良くて何が悪いのか、区別したくてもできないことが多い。
大人になってから昔を振り返ると「あのときは子どもだった」を赤面することがあるものです。
ここで気づいてほしいことがあります。
「あのときは子どもだった」と思うのは、それだけ大人に成長した証拠です。
たしかに当時は未熟だったかもしれませんが、少なくとも当時より大人に成長できているということ。
より大人に成長できていることは喜ばしいことです。
大切なのは、今の成長を喜ぶことです。
子どもだった過去を悔やむのではありません。
昔の未熟な自分を恥じるより、成長した今の自分を喜びましょう。
「あのときは子どもだった」と思うことがたくさんあれば、それだけ多くの点で大人に成長したといえます。
自分の成長に気づけば、自分に自信がつきます。
忘れてならないのは「これからも成長は続く」ということです。
成長は今ここで終わるのではありません。
今後ともずっと続きます。
もちろんぼうっとしていては変わりませんが、きちんと自己研鑽を積んでいけば、まだまだこれからも成長の連続です。
今すっかり成長したつもりでも、数十年後に振り返ると「あのときは子どもだった」と思うことになるはずです。
これは仕方ありません。
むしろそれでいいのです。
どんどん成長を続けていれば、過去を振り返るたびに「あのときは子どもだった」の繰り返しになります。
大切なのは「引き続き自己研鑽を積んでいくこと」です。
10年後20年後に振り返ったとき、少しでも恥が小さくなるよう、今を真剣に生き、引き続き自己研鑽を積んでいきましょう。
恥をゼロにすることはできませんが、減らすことならできるはずです。
成長を続けるかぎり、過去を振り返ると、自分の未熟さに気づかされますが、それをよしとすることです。
今ここで成長を止めるのではなく、これからも成長を続けていきましょう。
肉体面の衰えは年齢に関係しますが、精神面や人間性の成長は年齢に関係しません。
過去を振り返って恥じることがあるのは、きちんと成長の階段を上っている証拠なのです。