私の人生には「過去」と「現在」があります。
今まで生きてきた過去が無意識のうちに蓄積され、最終的な決断をする材料になっています。
私の場合、過去のすべてを今すぐ思い出すことはできません。
しかし、忘れているわけではありません。
思い出せないだけです。
旧友と昔話をすれば「そんなこともあったね」と昔を思い出せます。
友人と昔話をするとき、簡単に昔のことを思い出せます。
それは友人との昔話が、過去の記憶を呼び覚ますきっかけになっているからです。
人の記憶は、忘れることはなく、思い出せなくなるだけのこと。
年を重ねて物覚えが悪くなる話はよく聞きます。
私の母も、最近極端に物覚えが悪くなりました。
ただし、忘れているわけではなく、思い出す力が弱くなっただけのことです。
母に「あのとき、こう言ったでしょう」と私が言うと「そうだ、そうだ。思い出した」と言います。
母は忘れているのではなく、昔より思い出す力が弱くなっただけです。
こうした現象を「記憶力が悪くなる」とよく表現されますが、実際は「記憶力」ではなく「思い出す力」が衰えただけのこと。
潜在意識には、過去の大半の出来事がほぼすべて蓄積されているといわれています。
友人と昔話をすれば、昔のことをふと思い出すことができますね。
あなたが忘れているわけでなく、思い出すきっかけがないから、今は思い出せないだけのこと。
実際は覚えています。
記憶は潜在意識の深いところにあり、生活のある瞬間、ふと表面化します。
それが「なんとなく」という感覚であり、直感です。
あなたが生活の中で「なんとなくこっちのほうがいいな」という感覚は、今までの過去が見えない力で教えてくれているのです。
私なら、今までの過去が無意識ではありますが、見えない力で教えてくれます。
服を選ぶ行為にしても、自分に合うと思う服は直感的にぴんときます。
今までどんな服が似合ってきたか、楽しい気分でいられたかを過去から検索して、直感で教えてくれるのです。
私は日頃から直感を大切にして生きています。
はっきりした根拠があるわけではありませんが「なんとなく」という気持ちになるからには、それなりの理由があるはずです。
そのときは、その理由はわかりません。
私は昔の記憶のきっかけがないために、今すぐは思い出すことができないからです。
しかし、潜在意識の中にしっかり記憶が蓄積されているため「なんとなく」という脳からの合図で知ることができるのです。
「なんとなく」という気持ちには、過去の経験と記憶が関係しています。
曖昧な感覚であっても、意外と頼りになるのです。