なぜ失敗が怖いのか。
その原因の1つは「失敗した後の行動が曖昧」であることです。
失敗した後の行動を整理できていないと、失敗が必要以上に怖く感じます。
何をすればいいかわからず、失敗をどこで区切ればいいかわからないと、恐怖感が倍増します。
妄想もエスカレートします。
「失敗した自分が許せない」と責めてしまい、自己嫌悪の無限ループに陥ってしまいます。
失敗の後にすることを整理しておくことは、失敗の恐怖感の半減に役立ちます。
では、失敗した後は何をすればいいのか。
することがたくさんあるように思えますが、実際はシンプルです。
失敗した後にすることは、3つしかありません。
「謝罪」「反省」「対策・改善」です。
迷惑をかけた人がいるなら、すぐ謝罪しましょう。
謝罪を後回しにしたり省いたりするのはよくありません。
謝罪は最優先。
自分の失敗のせいで迷惑をかけたなら、恥ずかしがっている場合ではありません。
抵抗感や苦手意識があって言いにくいかもしれませんが、勇気を出して謝りましょう。
意地を張らず、プライドは捨て、素直に謝るのがマナーです。
自分が悪いことを素直に認めたほうが、トラブル解決も早くなります。
相手が怒っていても、素直に謝ることで、怒りが収まるのも早くなります。
もちろん迷惑をかけた人がいなければ、このステップは省略できます。
謝罪の後は、反省です。
自分の言動を振り返って、間違いや問題点を洗い出しましょう。
どこが悪かったのか。
何が原因なのか。
どうすればよかったのか。
自分の失敗を思い出すのは、さぞ苦しいでしょう。
心の傷口を広げるような痛みがあるでしょう。
不快感や抵抗感があって、失敗を思い出したくないかもしれませんが、大切なステップです。
何もしないでいると、同じ過ちが繰り返されます。
二度と同じ失敗を繰り返さないためにも、きちんと自分の行動を振り返って反省することが欠かせません。
原因や問題点がわかるだけでは、不十分です。
いくら原因や問題点がわかっても、そのままにしているなら意味がありません。
同じ失敗が繰り返されないよう、具体的な対策を立てます。
見直すべき手順や手法があるなら、きちんと改善します。
失敗によるダメージがあって、改善できるところがあるなら改善します。
対策と改善がきちんとできれば、同じ失敗は起こりません。
対策と改善ができても、別の抜け穴から失敗が起こる可能性もありますが、少なくとも前向きであり建設的であり賢明です。
反省だけでなく、対策と改善までできれば、失敗の後の行動は一区切りです。
「謝罪」「反省」「対策・改善」の3つができれば、失敗は思い出さないようにします。
失敗を振り返りたくても、振り返らないこと。
むしろ積極的に忘れるくらいでかまいません。
忘れてしまえば、失敗のせいで気に病むこともなくなります。
さっと気持ちを切り替え、次の仕事に取りかかるのが得策です。