思考力を深めるためには、少なくとも2つ以上の視点から考えることが大切です。
1つの視点から観察できる様子は、1つのみ。
視点が1つという状態は、単純でシンプルな見方はできるものの、複眼的な見方ができません。
見え方が限られていると、なかなか思考も深まりません。
物事を考えるとき、複数の視点を意識してください。
別の視点から見ると、違った見え方・感じ方があるため、思考が深まるきっかけが得られることがあります。
たとえば、商品を購入する場面です。
商品を購入するときは、良い点だけに着目しがちですが、悪い点にも注目します。
良い点と悪い点の両方を把握することで、購入すべきか、総合的な判断が可能になります。
自分のキャリアについて考える場面があるとします。
短期的な視点だけでなく、長期的な視点で考えることで、目先の損得に惑わされなくなります。
短期的には有利であっても、長期的には不利に働くこともあるでしょう。
短期的には不利であっても、長期的には有利に働くこともあるでしょう。
短期的と長期的の両方から考えることで、正しい現実を見据えたキャリア設計を考えることができます。
上司に企画を提案する場面があるとします。
つい自分の立場から企画を考えてしまいがちですが、上司の立場も考えてみます。
上司には、上司なりの立場があります。
部下や家族がいたり、夢や目標があったりするでしょう。
上司にも上司がいて、人事評価を気にしているはずです。
上司の立場を考えることで、通りやすい提案や上手な提案の仕方が浮かびやすくなります。
商品開発の場面があるとします。
開発の際は、開発者の目線で考えがちですが、消費者の目線でも考えてみます。
さらに競合他社からの目線や消費者以外の視点を想像してみることも、より良い商品開発を促すポイントになるでしょう。
どんなことでも、少なくとも2つの視点が存在します。
上と下。
右と左。
表と裏。
過去と未来。
精神と肉体。
国内と海外。
成功と失敗。
新しいことと古いこと。
ポジティブとネガティブ。
見える部分と見えない部分。
さまざまな方向から観察することです。
対象は1つでも、見る角度が変われば、見える様子も変わります。
視点の数を増やすにつれて視野も広がり、今まで見えなかったことが見えるようになるでしょう。
物事を多角的に見ることで、より鋭い考え方ができるようになります。
視点の数だけ思考が深まっていくのです。