論理的思考をする際に注意したいのは、感情です。
感情が乱れているなら、論理的思考もなかなかうまくいかないでしょう。
怒り・悲しみ・いら立ち・落ち込み。
そして、ときどき襲ってくる原因不明の情緒不安定。
気持ちが興奮した状態では、どうしても思考が感情に振り回されてしまいます。
思考に余計なノイズが混じるため、正常に物事を判断するのが難しくなります。
たとえば、いらいらしているときです。
人なら誰でもいらいらするときがあるでしょう。
人から嫌なことを言われて気分を害することもあれば、たまたま不運が続いて落ち込むこともあるはずです。
そんなときに論理的思考を行うのは、不可能ではありませんが、なかなか困難です。
感情的になっているときは、自分を見失っているときでもあります。
理性と自制心を失った状態では、冷静に物事の筋道を立てて考えるのに苦労するはずです。
感情的になっていると、考え事にも集中しにくい。
同じことを何度も繰り返し考えたり、考え事が支離滅裂になったりして、はかどらないでしょう。
感情が思考を支配した状態で論理的思考を行うのは、わざわざ誤った結論を出しに行くようなもの。
感情的な状態で出した結論は、誤っていることが大半です。
後になって「なぜあんなことを考えてしまったのだろう」と赤面することになるでしょう。
そのため、感情が乱れているときに論理的思考を行うのは、避けておくのが賢明です。
論理的思考に必要なのは、感情ではなく、理性です。
穏やかでリラックスした状態こそ、論理的思考に適した環境です。
理性が保たれ、心が落ち着いていると、冷静に物事を考えやすくなります。
冷静で落ち着いているときのほうが、考え事に集中しやすくなります。
少し難しい問題も、集中力を発揮しやすいため、考えを深掘りしやすくなります。
人間は感情の生き物です。
完全に感情を抑え込むのは難しいかもしれませんが、論理的思考の場では、できるだけ取り除いておくのが賢明です。
感情的になっているときは、少し時間を置くのが得策です。
時間には、あらゆる興奮を静める作用があります。
時間が経つにつれて、いら立っていた感情がだんだん落ち着いてくるでしょう。
悲しみも落ち込みがひどくても、時間が解決してくれます。
積極的に気分転換をしてみるのも、よい方法です。
自分の趣味や好きなことをして楽しめば、時間もあっという間に過ぎていきます。
いらいらしていた気持ちが、どこかに消えていき、理性を取り戻しているでしょう。
論理的思考は、常に理性的な状態で行うのが正解です。