頭の中だけで考えようとしていませんか。
「考える」という作業は、頭の中で行われます。
思考や判断をするのも、頭の中。
発想や想像をするのも、頭の中。
重要な決断を下すのも、頭の中。
そのため、考えるときには、1人でうんうんうなりながら考えることが多いのではないでしょうか。
頭の中だけで上手に正解まで導きたいところですが、実際のところ、なかなか難しいのが現実です。
頭の中だけで考えようとしても、思考がもつれたり曖昧になったりして、情報の整理が困難です。
思考は、もやもやした状態から始まります。
もやもやした考えを、頭の中で最初から最後まで完結させるのは至難のわざ。
頭の中で情報を整理したり考えを深めたりするのは限界があります。
誤解や勘違い、物忘れやど忘れも起こりやすくなるでしょう。
そんなときこそ、書き出してみましょう。
メモ帳・ノート・ホワイトボード。
パソコン上のテキストでもかまいません。
思考力を鍛えるためには、書き出す癖をつけることが大切です。
文字・絵・図表など、自由に書き出します。
書く行為は基本的なことなので、すでに重要性を理解している人もいるかもしれませんが、あらためて意識したい点です。
書き出すと、考えがはっきり目に見える形になります。
目に見える形になることで、情報の分類が容易になって、整理しやすくなります。
抽象的だった思考が具体的になり、主観的だった思考が客観的になります。
一度文字として書き出すことで、冷静に物事を見ることができるようになるため、鋭い考え方を発見しやすくなります。
情報の整理がしやすくなり、深い思考を実現しやすくなります。
ためらうことなく、どんどん積極的に書き出していきましょう。
一度文字として書き出せば、消さないかぎり、一生残せます。
一瞬思いついたことでも、さっと書いてしまえば、記録に残せます。
記録さえ残せば、そのときは役立たなくても、後から役立つことがあるでしょう。
書きすぎてしまえば、後から二重線を引けばいいだけです。
考えが整理されたから書くのではありません。
書くから考えが整理されていくのです。
書き出す行為は、恥ずかしいことでも情けないことでもありません。
むしろ積極的に書き出していく行為は、積極的に思考を深めようとする姿です。
書けば書くほど、思考が前進します。
書き出す習慣があれば、どんどん思考力が鍛えられていきます。