執筆者:水口貴博

あがり症対策に役立つ30の基本知識

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緊張による下痢は、過敏性腸症候群の可能性を疑う。

緊張による下痢は、過敏性腸症候群の可能性を疑う。 | あがり症対策に役立つ30の基本知識

緊張する場面に限って、下痢になる経験はありませんか。

たとえば、試験前・試合前・面接前・スピーチ前・プレゼン前などです。

緊張すると、体に多少の違和感が生じるのは普通です。

時には腹痛を起こすこともあるでしょう。

ただし、腹痛だけでなく、下痢まで起こるなら注意が必要です。

緊張する場面に限って下痢になるなら「過敏性腸症候群(IBS)」の可能性が疑われます。

一言で言えば「ストレス性の下痢」です。

人は強い精神的ストレスを受けると、自律神経の働きが乱れます。

多くの場合、一時的な不快感や情緒不安定という程度で済みますが、体質によって胃腸が強く悪影響を受ける場合があります。

その結果、下痢を引き起こしやすくなるのです。

大切なのは「過敏性腸症候群は病気である」という点です。

「性格の問題」「仕方ない」「治らない」と決め付けないことです。

市販の下痢止めで対処するのもいいですが、あくまで応急処置です。

下痢止めは、緩和であって治療ではありません。

また過敏性腸症候群は病気であるため、胃腸薬や下痢止めを使っても効かない事例も多数あります。

病気の自己診断は危険です。

個人が自己判断で直そうとしても、かえって悪化させる可能性もゼロではありません。

この病気は、ストレスを受けたときに発症するため、血液検査や内視鏡検査では身体的な異常が見つかりにくい特徴があります。

過敏性腸症候群の疑いがあるなら、早めに専門医を受診しましょう。

過敏性腸症候群は「消化器内科」が一般的です。

正しい治療を受ければ、症状の改善も期待できます。

早期発見と早期治療が重要です。

あがり症対策に役立つ基本知識(29)
  • 過敏性腸症候群の可能性が疑われるなら、早めに消化器内科を受診する。
被害妄想が重度の場合、統合失調症の可能性を疑う。

あがり症対策に役立つ30の基本知識

  1. あがり症とは何か。
  2. あがり症になるメカニズム。
  3. あがり症をチェックしよう。
    あがり症によく見られる15の特徴。
  4. あがり症を引き起こす5大原因。
  5. あがり症になりやすい7つの性格。
  6. あがり症になりにくい3つの性格。
  7. あがり症は遺伝なのか。
  8. あがり症は病気なのか。
  9. あがり症を治す薬はあるのか。
  10. あがり症の代表的な3種類の治療法。
  11. あがり症の原因は2つある。
    「人前で話す技術の不足」「上手に話す技術の不足」。
  12. 発表のお手本を見つけて、参考にしよう。
  13. 練習によって自信をつけることが、緊張に強くなる王道。
  14. 「自分はできる」と信じることを、練習をサボることと一緒に考えない。
  15. 慣れに才能は必要ない。
    慣れは、すべての人に備わっている能力。
    必要なのは、練習量のみ。
  16. いつの間にかあがり症が治っていた事例もある。
    自然とあがり症が治る事例の共通点とは。
  17. 場数を踏むだけであがり症が治らない2つの原因とは。
  18. 時間は、短く区切るだけで、時間感覚も変わる。
  19. 緊張して寝られないときの2つの対処法。
  20. 緊張で汗をかきやすい体質についての考え方。
  21. あがり症という短所は、面接でどう説明すればいいのか。
  22. あがり症は、あなたのチャームポイント。
  23. あがり症は、短所ではなく長所。
    素晴らしい可能性が秘められている。
  24. もともとメンタルが弱いから、鍛えても無駄と思わないこと。
    鍛えたことがないからこそ、挑戦する価値がある。
  25. 大切なのは、緊張しないことではなく、結果を出すこと。
    緊張しても、結果を出せればOK。
  26. 発表に失敗したときの人生への悪影響を考えてみる。
  27. 病院は、病気になってから行くところではなく、悩んでいるときに行くところ。
    心療内科で診察を受けてみよう。
  28. あがり症は、大人になっても克服できるのか。
  29. 緊張による下痢は、過敏性腸症候群の可能性を疑う。
  30. 被害妄想が重度の場合、統合失調症の可能性を疑う。

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