心理学で、興味深い実験があります。
あるところに、おりの中にゾウを入れ、鍵をかけました。
閉じ込めたのです。
最初、ゾウは外に出たがりました。
鉄格子を曲げようとしたり、鍵をこじ開けようとしたりなど、もがきましたが、ダメでした。
しばらくして諦めたゾウは、じっとするしかありませんでした。
数週間ほど放置した後、鍵を開けました。
おりの扉は、開いています。
喜んで外に出るのかと思っていると、意外な行動を取ります。
扉が開いているにもかかわらず、ゾウは外に出ないのです。
それどころか、外に出るのを嫌がるようになりました。
おりの中の生活に慣れてしまい、外に出るのが怖くなったのです。
笑ってしまう話ですが、これは人間にも言える話です。
人間は、慣れる生き物です。
変化のない生活が続くと、変化を嫌う傾向があります。
じっとしていて苦労がなければ「このままでいい」と思うものです。
このままでいいと思っているかぎり、変化はありません。
「人生が変わらない」と言いますが、実際のところ、自分が行動していないだけではないでしょうか。
たしかに変化は、少し刺激があり、不快な面もあるでしょう。
しかし、変化がないかぎり、人生を変えることはできません。
人生をやり直したければ、自分から変化を作るのです。
「身動きが取れない」という言葉は、言い訳です。
実際のところ、おりの鍵は、とっくに外れています。
後は、勇気を持って、おりの外に出るだけです。
変化を、拒むのではありません。
変化は、自分から作るものです。
自分で変化を作るから、人生も変わります。
さあ、おりの中から抜け出して、新しい変化を作りましょう。
変化への扉は、開かれているのです。