19世紀フランスを代表する作家バルザックは、多作で有名です。
バルザックが作品数は、およそ100編にのぼるといわれています。
生み出した登場人物は、およそ2,000人です。
すごいことです。
これほど多くの作品を書くモチベーションは、どこから生まれたのでしょうか。
それは、彼のトラブルに隠されています。
彼は、最初から多作を目指していたわけではありませんでした。
20歳のとき文学を志し、作品を書きながら、さまざまな事業に手を出しました。
この事情がよくなかった。
事業はすべて失敗に終わり、膨大な借金を背負うことになります。
そこでバルザックは、一念発起しました。
「借金を返すぞ」という決意が、並外れた情熱に変わり、作家活動に生かされたのです。
決意を新たにした人間は、底力を発揮するのでしょう。
その後、バルザックは、驚異的な多作ぶりを発揮したのです。
バルザックの作品には、個性豊かな人物や、不遇の物語が数多く登場します。
彼自身の人生がモデルになった、ともいわれています。
自分の不幸や不遇すら、話のネタに変えてしまうパワーには、感服します。
大きな借金がある人は、バルザックを見習ったほうがいいでしょう。
借金を作ってしまったことは仕方ありません。
大切なことは、借金を、前向きなパワーに変えることです。
前向きなパワーに変えることができれば、借金のおかげで、大きな業績を生むこともあるのです。