会話をしたり本を読んだりするときに、欠点を探して、けちをつける人がいます。
いわゆる、粗探しです。
「話が矛盾しています」「言っていることがおかしいです」と言います。
そういう人は、頭がいいです。
話や文章をきちんと理解しているからこそ、おかしな点に気づきます。
もちろん規則や契約書などでおかしな点があれば、矛盾点をつくべきです。
金銭や人生がかかることでは、矛盾を徹底的になくすべきです。
しかし、普段の会話や文章を楽しむときくらいは、寛大になりたいところです。
粗探しの能力を磨くと、いつも腹が立ちます。
「これは変だ。あれもおかしい」と、いつもいらいらすることになります。
頭はいいかもしれませんが、生き方が息苦しくなります。
大切なことは、あらを探す能力ではありません。
つじつまを合わせる能力です。
「言葉が矛盾しているけれど、状況によって、言い方を変えているのだろう」と解釈します。
つじつまが合わなくても、自分の中で、つじつまを合わせるのです。
つじつまを合わせるときも、前向きに、考えます。
「つまり、こういうことを言いたいんだよね」と、足りない部分を自分が補うイメージです。
不完全だらけの会話を、自分の都合のいいように、補足します。
会話も読書も、すらすら進みます。
すんなり納得でき、腹が立ちません。
それが本当の意味で「頭がいい」ということです。