箸先をかじると、箸の寿命を短くします。
箸先がつぶれてしまっては、もう使えません。
一瞬で終わりです。
特に日本料理店では、高価な箸が使われているため、大きな損失になります。
では、使い捨ての割り箸ならいいのかというと、そういう話でもありません。
そもそも歯形が残った箸は、見た人に不快感を与えます。
たとえば、箸先を噛む癖のある人が、友人宅に招かれて食事をごちそうになったとします。
食事をしていると、いつもの癖で、箸先を噛んでしまった。
食事が終わって帰った後、歯形が残った箸を見て、友人にどう思われるでしょうか。
やはり不快感を抱くに違いありません。
これは習慣の問題です。
そういう癖そのものがよくありません。
癖はいつの間にか、ほかの人に悪い印象を与えます。
往々にして、箸先を噛む癖は、子どものころに形成されたままの場合が多い。
湿った箸先を噛むと、独特の木の味が染み出て、面白くて癖になってしまうのです。
また、甘えたがる幼い時期は、箸を噛んでいて気持ちをなだめていることもあります。
そのときの癖が残ったまま大人になっている人が、多いのです。
子どものころについてしまった癖は、大人になってからも、なかなか抜けません。
恐ろしいことに、当たり前のことと思い込んでしまい、気づけないのです。
あなたはいかがでしょうか。
自宅で使っている自分用の箸の箸先を、いま一度、チェックしてみましょう。
噛んだような跡があるなら、癖があるということです。