あなたの失敗は、2度、役立ちます。
1つは「自分を成長させるとき」。
もう1つは「自分の子どもを育てるとき」です。
どちらも重要です。
最初の自分を成長させるときは、言うまでもない理由ですね。
失敗をすることで、悔しい気持ちになったり、改善を考えるきっかけになったりします。
さて、もう1つが肝心です。
自分の子どもを育てるときに役立つとは、どういうことでしょうか。
結婚し、子どもを産んで、子育てを始めることになります。
子育てをしながら、自分の幼少期を思い出しましょう。
少し意識をすることがポイントです。
あえて、わが子を「昔の自分」と重ねて、見てみましょう。
すると、自然と親は心が広くなり、あらゆる場面で優しい気持ちになれるはずです。
たとえば、子どもがガラスのコップを落として、割った。
本来なら「こら!」と怒鳴りたいところです。
しかし、そのときこそ、昔の自分を思い出します。
「そういえば、自分も子どものころ、同じ失敗をしたなあ」
どんな人でも子どものころ、コップを落として割った経験はあるはずです。
それを思い出すだけでいい。
すると、子どもがコップを割って、腹が立つことがなくなります。
「わが子の失敗」と「過去の自分」とが重なり、大人になるにつれ忘れがちな子どもの気持ちが、ぱっとフラッシュバックされる。
その瞬間、失敗をする子どもに対して優しい気持ちになれ、励ましたり慰めたりできるはずです。
親が幼少のころ、悩んだり苦しんだりした経験が、このとき役立ちます。
失敗が2回役立つとは、こういうことです。
子どもが犯す、あらゆる失敗の気持ちを、推し量ることができるようになるでしょう。
子どものころにたくさんの失敗をした親は、上手に子育てができるに違いありません。
優しい態度で接することができるようになるのです。