室内飼いをしている場合、犬が一番好きな部屋は「寝室」が多いようです。
どこにいるのかなと思えば、薄暗い寝室の片隅で寝ている。
そんな寝室好きの犬も多いことでしょう。
しかも、寝室で寝ているならまだしも、飼い主の布団の中に潜り込んでくることもあります。
飼い主の布団に潜り込もうとする犬は多いです。
そもそも犬は、布団をかぶって寝る習慣はありません。
野生にも布団があるはずはなく、慣れていないはずの布団ですが、積極的に潜り込もうとするのはなぜでしょうか。
実は布団には、犬にとってそれだけの魅力がたっぷりです。
まず多くの犬が寝室を好むのは、飼い主のにおいがあるからです。
布団の中で汗をかき、蒸発して、においが寝室に充満します。
人間にとって大したにおいは感じませんが、犬には飼い主のにおいでいっぱいの空間です。
特に布団の中は、飼い主が寝ている間にかいた汗のにおいがたくさんあります。
汗のにおいはくさいというイメージがありますが、犬には安心できるにおいの1つです。
飼い主のにおいがする布団の中に入れば、飼い主に抱かれて寝ているような安心感を抱きます。
やはり布団というだけあって、保温効果も抜群です。
寝ている間は体を動かさないので、体温が低下しがちです。
特に冬は寒いですから、なおさら暖かい場所を探そうとします。
犬は豊かな毛並みが最初からあるので、ある程度の寒さには強いですが、チワワのように毛が少なくて、寒さに弱い犬もいます。
もともと寒いのが苦手とする犬のタイプもいることでしょう。
そうした場合も、やはり温かい場所のほうが寝やすいので、布団に潜り込もうとします。
敷布団や羽毛布団には、土の地面やじゅうたんとは違った独特の肌触りがあります。
その肌触りがリラックス効果を生み出し、犬にとって寝やすい環境になるようです。
このように「におい」「保温」「肌触り」などの理由から、犬は飼い主が寝ていた布団が大好きです。
ただ残念ながら、いくら犬は布団が好きとはいえ、好きに寝させるべきかどうかは考えものです。
飼い主がいない間に寝るくらいならいいですが、飼い主と一緒に寝るのはNGです。
飼い主と一緒に寝ると、序列関係が崩れる原因になるからです。
もちろん衛生的な問題もあります。
どうしても飼い主の布団に潜り込もうとするなら、犬を十分に清潔にしたうえで、飼い主がいない昼間に寝させるのがいいでしょう。