犬が飼い主に近寄ってきて、甘えてくることがあります。
体を寄せたりしているうちはかわいいと思います。
この甘えているときに、犬が飼い主を甘噛みしてくることはありませんか。
この甘噛みとはいえ、度合いがあります。
くすぐったい程度で噛むならいいですが、噛んだ跡がつくほど強く噛んでくる場合はありませんか。
場合によっては、深い傷を負い、少し血が出るほど噛まれることがあります。
そうなれば、犬との関係を少し疑ったほうがいいでしょう。
もし甘噛みが強すぎる場合、犬は飼い主のことを、自分より序列が下だと思っている場合があります。
犬は、主従関係を軸とした「縦社会」です。
自分より立場が低いものに対しては、強く噛んで力を誇示する習性があります。
飼い主を弱く噛むくらいなら「甘えの表現」ですが、強く噛むなら、飼い主を劣位と感じ、力を誇示している可能性が高いです。
特にこれは、優しい飼い主に起こりがちなケースです。
優しいから、犬のさまざまなリクエストに素直に応じてしまいます。
食事のおねだりに応じたり、犬と一緒に寝たり、犬に散歩の道を決めさせたりなどです。
犬を優先させてしまいすぎると、犬は「自分のほうが偉いんだ」と勘違いしてしまう。
飼い主と犬の立場が逆転します。
飼い主の言うことを聞きにくくなったり、飼い主でさえ、強く噛んでしまったりすることがあります。
こうした状況が見られたときには、犬との関係を見直してみましょう。
主導権が、犬に奪われていませんか。
かわいい愛犬とはいえ、なめられるのはよくありません。
飼い主こそ、犬に飼われている立場になります。
あくまで主導権は必ず飼い主が握るよう、犬に対して厳しい態度を取ってください。
強く噛んでこようものなら、強く振り払い、大声で「ダメ」と言って、強さを見せます。
犬に悪いとはいえ、飼い主は犬に力を誇示する必要があるのです。