それはある日、突然です。
床の上が血だらけになっている。
どうしたのかと思ってよく見ると、犬の生殖器が血だらけになっています。
「どうしたんだ? けがでもしたのか?」
初めて見た飼い主は、さぞ驚くことでしょう。
しかし、生殖器をよく確かめてみましょう。
もし引っかいたりしたような傷など、外傷が特に見られないなら、おそらくけがではありません。
発情期が近いことを知らせるサインです。
いわば、人間でいう「生理」です。
犬は生後、およそ半年から1年で発情期を迎えます。
生まれたと思えば、あっという間ですね。
犬の発情期は、およそ3週間続きます。
この3週間のうち、最初のおよそ1週間は「発情前期」であり、後半のおよそ2週間は「発情期」と言います。
血が出るのは、最初の1週間ほどにあたる「発情前期」にあたります。
発情前期を迎えたメス犬の場合、子どもを作る準備のため、子宮にたくさんの血がたまるようになります。
それが、ある瞬間、出血をするようになります。
これを「発情出血」と言います。
このときの出血の量には、犬によって差があるようです。
あまり出血しない場合もあれば、大量に出血する場合もあるようです。
室内の場合は、カーペットや家具などを汚す原因になります。
もし気になるようなら、ペットショップにいけば「犬用の生理用品」があるので、それを利用すればいいでしょう。
さて、その出血が収まれば、いよいよ本格的な「発情期」です。
およそ2週間続きます。
この時期になるとメス犬は、わざとらしく腰を振って生殖器を見せるようになります。
これはオス犬に対する「いつでも交尾の準備はできていますよ」というアピールです。
この時期に交尾をすれば、晴れて妊娠です。