ときどき訪問客を家に招くことがあります。
友人や仕事仲間など、たまには家に訪問することもあるでしょう。
こういう場合、たいてい犬は訪問客に興味を示して、近づいてきます。
いつもと違ったにおいが縄張りの中に入ってきますから、気になって仕方ありません。
「誰だろう」と思って、確認にやってきます。
客観的に見れば「訪問客と早くお友人になりたいのかな」と思いますね。
たしかに訪問客と友人になろうとするために近づく場合もありますが、必ずしもそうとは限りません。
近づくだけでなく、飼い主と訪問客の間に割って入ってくるようなことがあれば要注意です。
こうした犬の態度は、すでに犬のほうが飼い主より地位が高くなっている可能性があります。
主である犬が、ほかの人に対して権威をふるおうとしています。
特に犬に優しすぎる飼い主の場合に起こりがちです。
食事中、犬のおねだりに根負けして与えていたり、散歩中は犬の行きたい道を歩かせたりしてしまう。
このように犬に対して優しくなりすぎると、飼い主より犬の立場のほうが上になります。
その結果、訪問客がきたとき「俺の縄張りにきたなら、俺に挨拶しろ」と、訪問客へ寄ってかかってきます。
その犬の気持ちを無視し続けていると、犬は腹を立ててしまいます。
リーダーとしての威厳を示そうと、訪問客でも噛みついてしまうことさえあります。
この場合は、とりあえず訪問客が帰るまでの間、犬の頭や背中などをさすってしのぎます。
訪問客が帰ったら、いま一度、序列をしっかりさせるために、飼い主は犬に対して強い態度を見せてください。
飼い主が食事中に犬からおねだりをされても無視し、飼い主の食事後に与える。
散歩のときも、歩く道は飼い主が決めます。
そのほか、規律のない行動は許さない。
そういう強い態度を見せることで、飼い主の序列が上になり、犬との生活がうまく送れるようになるのです。