猫と一緒に住んでいると、さまざまなトラブルに悩まされることでしょう。
花瓶を落とされる。
いすやテーブルの脚をかじる。
ソファーなどを爪で引っかく。
寝室で糞をする。
どんな飼い主でも一度や二度は経験があるはずです。
特に、大切にしているものを傷つけられると、腹が立つ飼い主も多いのではないでしょうか。
安物ならいいですが、高級品を壊されると、どんな飼い主でも気が滅入るはずです。
そうしたとき、つい猫に大きな声でお説教をします。
「こら。なんてことをするの! こんなところを引っかいたらダメでしょ!」
言葉がわからないことは承知のうえですが、飼い主としては何か一言でも文句が言いたくなります。
反省するそぶりでも見せるかと思っていると、猫は無視。
目を合わせるどころか、視線を外して、飼い主の言葉を無視しているような態度を見せることがあります。
そんな態度を見て「飼い主をなめているのか!」と、さらに怒る飼い主も多いのではないでしょうか。
ちょっと待ってください。
実はこの態度、猫がきちんと反省していますというサインです。
猫は精神的なストレスを感じたとき、視線を外す習性があります。
視線を外すことで、問題から一時的に目を背け、自分を落ち着かせようとしています。
また、相手に敵意がないことを示す手段でもあります。
犬や猫の世界で、目をじっと見つめる様子は、臨戦態勢に入っている状態です。
逆に視線を外すことで「あなたと揉めるつもりはありません。落ち着いてください」という意思表示です。
反省していないように見えますが、それなりに反省をして、ストレスを感じている猫らしいそぶりなのです。