まれなケースではありますが、親猫が生まれたばかりの自分の赤ちゃんを噛み殺すことがあります。
おなかを痛めて生んだ子を噛み殺すなんて、通常は考えられないことです。
自分の命を懸けてまだ守りたいはずのわが子を、なぜ噛み殺してしまうのでしょうか。
この理由には、野生時代の競争の名残が残っているようです。
いくつか理由が考えられますが、最も有力とされる説があります。
(有力説)強い子孫を残すため
生まれつき子猫に障害があったり、虚弱な体質を持っていたりすると、親猫は「この子はやっていけない」と悟ります。
弱い猫の遺伝子を残さず、強い遺伝子を残す。
種が生き残ろうとする本能によるものと考えられます。
この行動は、野生ではよく見られることです。
ただこれは1つの有力説です。
ほかの諸説もあります。
オス猫がメス猫に嫉妬して、産んだ子を殺してしまうという説。
生まれたばかりの子猫に付着している母猫の性フェロモンに反応し、オス猫が間違えて子猫に交尾を仕掛けて殺してしまうという説。
また最近では、ストレスによって、母猫が子猫に八つ当たりしてしまうという説も出てきています。
あってはならないことですが、人間の虐待に近いケースと考えていいでしょう。
親が子育ての過剰なストレスのために自制心を失い、子どもに八つ当たりしてしまいます。
本当の理由は猫に聞いてみるしかありません。
子猫を殺そうとすれば、飼い主としてはまずやめさせるようにしましょう。