ときどき自分で自分のおっぱいを吸っている一風変わった猫を見かけることはありませんか。
母猫なら、自分で自分のおっぱいを吸ってお乳を飲んでいるのかなと考えます。
しかし、これはメス猫だけでなく、オス猫にも見られます。
なぜ自分で自分のおっぱいを吸っているのでしょうか。
これは猫の自慰行為と考えられています。
つまり、猫のマスターベーションです。
完全室内飼いの場合、猫は狭い空間で大半を過ごすことになります。
退屈しのぎで体の毛繕いをしているうちに、自分のおっぱいをなめ、快感になることを覚えることがあります。
「おや。ここをなめると気持ちいいぞ」
たまたま気持ちよくなる場所を見つけ、それからというもの暇さえあれば、いつもなめるのが習慣になってしまいます。
まだおっぱいだけならいいですが、猫の中には、自分で自分の生殖器をなめる猫もいるようです。
「はは。なんだ。そんなことだったのか」
笑って済ませてあげたいところですが、そうもいきません。
一番心配なのは、皮膚がただれてしまうことです。
毎日いつもなめ続けてしまうと、皮膚がただれたり傷ついたり炎症を起こしたりする場合もあります。
さすがにそうなると、治療が必要です。
もし炎症を起こしたら、動物用の医療器具「エリザベスカラー」と呼ばれるものがあります。
首回りに装着して、自分で体をなめさせないようにするものです。
傷がひどくなり炎症が治まるまでの間は、動物病院の獣医師と相談しながら、指導に従うようにしましょう。