年間を通して、プレゼントを贈ったり、受け取ったりする機会は多くあります。
父の日、母の日、敬老の日、友人の誕生日。
まだまだあります。
お中元、お歳暮、バレンタインデー、ホワイトデーなど、年中贈っているといっても過言ではありませんね。
そんなとき、せっかくの機会だからとはいえ、プレゼントそのものに気合を入れていないでしょうか。
もちろんその気持ちはいいのですが、込めるのは、プレゼントではなく、気持ちです。
プレゼントに力を入れてしまう人は、つい「残るもの」を贈ってしまいがちです。
あらためて、考え直す必要があります。
もちろん残るものがいけないと言っているわけではありません。
少なくとも、贈る際に「処分しにくい」という精神的負担も贈っているという事実に気づくことです。
たとえば、プレゼントで「洋服」を贈るとします。
まず、服は相手が選んだものではありませんから、気に入るかどうかわかりません。
それに受け取ったプレゼントですから「この服を着てください」という暗黙のメッセージが込められています。
気に入ればいいのですが、気に入らなかった服の場合、着るのは大変です。
洋服は残るものです。
だからとはいえ、処分もしにくい。
捨ててしまうと、贈ってくれた人の気持ちを否定しているようで、罪悪感があります。
贈ってくれた側は悪気があってプレゼントしたわけではありませんから、できるだけ大切に使いたい。
とはいえ、やはりいらないものはいりません。
処分しようにもできず、たんすにしまうことになり、お荷物となります。
気の利く人が贈り物をするときは「残らないもの」を選びます。
残らない代わりに「たくさんの人と感動をわかち合える」という工夫を凝らします。
たとえば、大きな花束です。
花束なら、部屋に飾れば、一緒に住んでいる人たちも鑑賞でき、みんながハッピーになれます。
プレゼントを受け取る人だけでなく、プレゼントを受け取った周りの人までハッピーにさせることができます。
なにより、残らないので処分に困りません。
いずれ花が枯れてしまえば、捨てることができます。
受け取った側も、負担が少なくて済みます。
そのほか、お菓子もいいでしょう。
お菓子も、家族や友人と分け合うことができますし、残りません。
飼っているペットにも、与えることができます。
プレゼントをする本当の意味とは「気持ちを伝えること」です。
父の日、母の日なら「感謝の気持ちを伝えること」です。
友人の誕生日なら「誕生日を祝う気持ちを伝えること」です。
物が主役ではないのです。
気持ちが主役です。
物に力やお金を入れるより、伝えるべき気持ちに力やお金を使うことです。
それが、本当に上手なプレゼントの仕方です。
気を利かせて、相手の負担にならないプレゼントを贈り、かつ、手紙を添えるなどして、気持ちを上手に伝えるのです。