気が利く人は、負け上手です。
負けることで、人間関係の歯車がうまく噛み合うことを知っています。
会社の付き合いで、上司と一緒にゴルフに出かけることがあります。
そのほか、お付き合い上、クライアントとボウリング、カラオケに行くこともあるでしょう。
そんなとき、気の利く人は、わざと負けるのです。
負けるとはいえ、演じているように負けるのではありません。
一生懸命を演じて、自然な形で負けます。
ばれない程度に、下手を演じます。
勝ってしまうと相手の気分を損ねてしまい、人間関係に影響するからです。
大事なクライアントとのゴルフで勝ってしまうと、クライアントの気分を害してしまい、今後の仕事の契約に影響しかねません。
カラオケでも、上手に歌おうとするのではなく、相手より下手に歌おうとします。
カラオケで、歌の下手な人が1人でもいると、ほかの人が歌いやすくなり、盛り上がります。
逆に、1人でも、歌がプロのようにうまい人がいると、ほかの人が引いてしまいます。
みんなが歌いづらくなり、雰囲気が悪くなります。
わざと下手を演じる心遣いは、大人だからこそできることです。
笑われて、自分も笑うことができてこそ、大人です。
勝つことばかりにこだわるのは、まだ子どもです。
負けにこだわり、下手を演じ始めることができるのが、できる社会人なのです。