あるところに無趣味な人が3人いました。
3人とも口をそろえて「趣味と呼べるものはありません」と言います。
これといった趣味はなく、深くはまっていることもないと言います。
「じゃあ、休日は何をしているの?」と聞くと、それぞれユニークな返事が返ってきました。
1人目は「ネットサーフィンをして適当に暇をつぶしてます」と答えました。
2人目は「1日中だらだらスマホゲームばかりやってます」と答えました。
3人目は「休日は暇なので、自宅で飼っているペットとひたすら戯れています」と答えました。
これは面白い。
1人目のネットサーフィンは、立派な趣味です。
趣味と呼べるものはないと言いつつ、すでに趣味があって楽しんでいます。
ネットサーフィンという趣味は珍しくもなんともありません。
自分では無趣味とは言っていますが、きちんと趣味を持っています。
2人目のスマホゲームも、れっきとした趣味です。
だらだらやっていようと暇つぶしでやっていようと、いつもやっていることなら趣味といえます。
毎回やっているなら、それなりの腕前にもなっているはずです。
課金をしているなら、十分本気になっているといえます。
3人目のペットと戯れることも、れっきとした趣味です。
ペット戯れることは楽しい時間でもあり、癒やしの時間でもあります。
なによりペットとの絆を深める時間です。
ペットは飼い主に相手をしてもらって、喜んでいるに違いありません。
本当に無趣味という人は意外と少ないものです。
本当に無趣味なら、休日は部屋で体育座りをして、ぼうっと天井を見ているだけの1日になるはずです。
何かしているということは、何か趣味があるということです。
無趣味の人に休日の過ごし方を聞いてみると、大なり小なり、楽しいことをやっていることがほとんどです。
無趣味の人は、無趣味だと勘違いしているだけです。
習慣は無意識に行われます。
自分が趣味と認めていないだけで、他の人から見ると、それなりの趣味を持っています。
意外と盲点になっていることが少ないないのです。
無趣味の人は、あらためて生活を振り返ってみましょう。
特に注目してほしいのは「休日の過ごし方」です。
休日は自由に過ごせる1日なので、その人の好みや価値観が反映されやすいのが特徴です。
いつも休日にやっていることがあるなら、楽しめる習慣を持っているということです。
ささいなことでもいいので、そこに楽しみを見いだしているなら、趣味といえるのです。