友人からの誘いは、特に断りにくいものです。
見ず知らずの他人からの勧誘なら、関係のない人ですからあっさり断れます。
街角のティッシュ配りや、勧誘のチラシなど、初めて会う人のほうが逆にとても断りやすいのです。
しかし、自分とすでに関係があり、とりわけ親しい人からの誘いだと無視するわけにもいかず、なかなか断りにくいものです。
断るためにちょっとした勇気が必要です。
「断れば、がっかりされる」
「嫌われる」
「もう誘ってくれないかもしれない」
不安がだんだん強くなり、断りたくても断れなくなります。
だからとはいえ自分の気持ちに反して、誘いに乗ったところでやはりよいことはありません。
「友人だから誘いに乗ったけど、いいことはなかったな」
たいていはこうした後悔が、後からおまけになって付きまといます。
自分がやりたいからという理由で前に進んだわけではなく、友人から無理やりさせられたことはやる気も元気も出てこないのです。
なら、初めからきちんと断ることです。
情に流されて何でも誘いを受け入れていると、ひどい経験をするのは自分です。
「あの人なら何でも引き受けてくれる」と思われてしまい、悪循環が悪化してしまいます。
もしそれが原因で縁が切れてしまいそうな人ならば、むしろさっさと切ってしまったほうがいいのです。
本当にあなたのことをわかっている人なら、断っても縁が切れることはありません。
断ったくらいでぐらついてしまうような人とは、友人関係ではなく、ただ利用されているだけです。
あなたが困っているにもかかわらず、無理やり勧誘してくる人は友人ではありません。
あなたの気持ちを考えず、困るようなことをどんどん押し進めてくる人は、自分のことしか考えていない人です。
むしろ関係を持ってはいけない人なのです。
早く縁を切ってすっきりするほうが、本当に大切にすべき友人が最後に残っていきます。
断っても嫌な顔をしない人が、本当の友人です。
人間関係が多ければ多いほどよいわけではありません。
自分のことを本当に大切に思ってくれている人と関係を持つことが、貴重な人間関係になるのです。