どんな人にも、2人の自分がいます。
「善の自分」と「悪の自分」です。
善の自分が本物で、悪の自分が偽物と思いたくなりますが、そうではありません。
どちらも正真正銘、本物の自分です。
善の自分と悪の自分は表裏一体です。
善の自分が出ているときは、悪の自分が隠れます。
悪の自分が出ているときは、善の自分が隠れます。
両方が同時に出てくることはなく、どちらか一方なのです。
「私には悪の自分なんていない。善の自分だけだ」と思う人もいるかもしれません。
どんな人でも両方存在します。
善人と呼ばれる人もいるかもしれませんが、それは悪の自分が出ていないだけです。
悪の自分が出ないよう、上手に自分をコントロールしているのです。
悪の自分をなくすことはできません。
極限の状況に置かれたり、心の油断があったりすると、誰でも悪の自分が出てきます。
ふと魔が差したり、理性を失って自制が効かなくなったりします。
それが人間です。
いったん悪の自分に転じると厄介です。
悪の自分は、なかなか手に負えません。
やってはいけないことをやってしまいます。
周りに迷惑をかけてしまい、大きなひんしゅくを買います。
気づいたときには、謝罪が必要になっています。
罪を償わなければいけなくなっていることも少なくありません。
大きな後悔を生む結果となるのです。
大切なことは、悪の自分を認めつつも、悪の自分が出てきて暴れないよう心がけることです。
善の自分を表に出している間は、悪の自分は封印され、表に出てきません。
ずっと善の自分でありたいなら、悪の自分を出ないようにするしかありません。
悪の自分は、余裕がないときに出てくる傾向があるため、日頃から余裕を心がけることが欠かせません。
心の余裕、お金の余裕、時間の余裕。
余裕がなくて困ることはあっても、あって困ることはありません。
悪の自分が出てこないようにするためにも、善の自分でいられるよう努力していくことが大切なのです。