人の本性は普段、現れません。
普段はトラブルも何もないので、落ち着いていて、余裕があります。
余裕があるので、かっこよく振る舞えます。
少々疲れていても、笑顔を見せたり元気なふりをしたりすることもできます。
見られたくないところがあっても、うわべを繕ったり欠点を隠したりして、自分を偽ることも可能です。
余裕があるときは、上手に自分を演じられるのです。
では、人の本性はいつ現れるのか。
ピンチのときに現れるのです。
ミカンを手でぎゅっと握ると、果肉や果汁が外に出てきます。
これは人も同じです。
ピンチのときは、四方八方から大きなストレスに襲われます。
外から強いストレスがかかったとき、ぎゅっと押しつぶされたような状態となり、本性である中身が外に出てくるのです。
だからこそ、ピンチのときは、いつも以上に大人の振る舞いを見せたい。
ピンチのとき、荒々しい態度を見せる人なのか、落ち着いた態度を見せる人なのか。
ネガティブで消極的になる人なのか、ポジティブで積極的になる人なのか。
ベストを尽くす人なのか、必要最小限で済ませる人なのか。
あるいは、まったくいつもと変わらない態度を見せる人なのか。
ピンチのとき、大人げない態度や下品な振る舞いを見せると、周りの人は「これがこの人の本性」と察知してさっと引きます。
ピンチのときは、態度も言葉遣いも、いま一度慎重を心がけましょう。
ぎりぎりの状況だとしても、マナーや礼儀作法を大切にしたい。
自分の本性が現れる瞬間ですから、一言一句、一挙手一投足に神経を向けてください。
焦りやすい場面だからこそ、理性と自制心を強く持ち、しっかり自分を保ちましょう。
ピンチのときだからこそ、いつも以上に大人の対応を心がけることが大切なのです。