ピンチのとき、自分が悪くなくても謝らなければいけない場面があります。
会社の顔として、あるいは組織の代表として、頭を深々下げなければいけないときがあるのです。
これは学生時代にはなかったことです。
学生時代は「自分に非がなければ謝らなくて良い」で通用しましたが、会社に属して働いているといるとそうもいきません。
社会では、自分が悪くなくても謝らなければいけないときがあります。
社会に出て間もない新人のころは、強い違和感があって抵抗を感じるのです。
こんなとき、ぶつぶつ文句を言う人がいます。
「私は何も悪いことをしていない。どうして私が謝らなきゃいけないの?」と。
たしかに納得しがたい現実ではあります。
誰が見ても「どう考えてもおかしい」と思うところです。
自分に非があって謝るならまだしも、非がないのに頭を下げなければいけないのは不条理に感じられるのも当然です。
しかし、そこで謝るのを拒んでいると、いつまで経ってもピンチが解決しません。
お客さまの立場からすると、新人であろうと誰であろうと関係なく、会社の人として見えています。
会社に属しているなら、代表としてお叱りやクレームを受けなければいけないときがあるもの。
納得していなくても、ここはひとつ、社会人らしい対応を見せたい場面です。
謝るだけでピンチを乗り越えられるなら、小さなことです。
本音では「どうして私が?」と思いつつも、頭を下げることで、心が強くなっていきます。
相手も「本当はあなたが悪いわけではない」とわかりながら叱っています。
さっと謝ることで、相手の怒りも早く静まり、話が前に進むようになるのです。