「頑張る」
そう聞いてまず思い浮かべるのは、力を入れた頑張り方でしょう。
気合を入れ、気持ちを集中させ、全力を出す。
もちろん代表的な頑張り方ですが、それがすべてではありません。
頑張り方は、大きく分けて2種類あります。
「力を入れて頑張る」と「力を抜いて頑張る」です。
どちらも頑張る点は同じですが、効果・特徴・活用場面に違いがあります。
一般的に私たちがイメージする頑張り方です。
スポーツに例えると、100メートル走です。
全力で一気に短い距離を駆け抜けるようなイメージです。
力を入れた頑張り方は、瞬間的に強いパワーを発揮させるときに有効です。
全神経を研ぎ澄ませ、気合を入れ、一点に力を集中させることで、最大限のパワーを発揮できます。
時には限界を超えた力が発揮できることもあります。
110パーセントや120パーセント、時には200パーセント以上の力を発揮することも可能です。
力を入れた頑張り方がふさわしいのは「一瞬で結果が出る場面」「短時間で勝敗が決まる場面」です。
ただし、力を入れた頑張り方にはデメリットもあります。
「長期的な継続には不向き」という点です。
全神経を集中させるため、気力・体力・精神力の消耗が激しくなります。
途中で息切れを起こして、バテてしまいます。
また、力が入っていると、動きが不自然になる場合も少なくありません。
余計な力が入っているせいで、自然な様子が失われます。
フォームが乱れたりがつがつした様子が目立ったり、かえって不利を招くことも少なくありません。
力を抜くとはいえ、怠けるわけではありません。
あくまで余計な力を抜いて、リラックスしながら頑張る意味です。
発揮できるパワーは、普段の70パーセント程度ですが、長続きしやすいメリットがあります。
スポーツに例えると、マラソンです。
ペースはスローですが、長い距離を走り続けることができます。
体力が続くかぎり、どこまでも走り続けることもできます。
力を抜いた頑張り方がふさわしいのは「長期的な継続が必要な場面」「自然体が重要になる場面」です。
たとえば、日頃から行う勉強や練習です。
毎日こつこつ続けることなら、力を抜いて頑張るのが適切でしょう。
こつこつ鍛えていけるので、着実な成長が見込めます。
ペースやスピードは遅くても長続きするため、最終的に大きな結果をもたらします。
恋愛のアプローチでも、力を抜いて頑張ったほうがうまくいきます。
力を入れて頑張ると、がつがつした雰囲気が出てしまい、相手を驚かせてしまいます。
力を抜いて自然体でアプローチしたほうが、好意がスムーズに伝わって、相手のハートをつかめるでしょう。
頑張り方には、2種類あることを念頭に置いてください。
力を入れた頑張り方しか知らないと、思うようにいかない場面が増えるでしょう。
力を入れて頑張るか、力を抜いて頑張るか。
頑張る場面になったとき、どちらのタイプで頑張ればいいか判断してください。
もし力を入れて頑張ってもなかなかうまくいかないなら、力を抜いて頑張ったほうがいいかもしれません。
2種類の頑張り方を、時と場合に応じて使い分けることで、より賢く人生を歩めます。