あなたの周りに「疲れた」が口癖の人はいませんか。
「ああ、疲れたなあ」
「今日も仕事で疲れた」
「本当に疲れてしんどいよ」
事あるごとに「疲れた」と言っていると、耳障りでうるさく聞こえるかもしれません。
「疲れたばかり言わないでほしい」
「聞いているこちらまで疲れてくる」
「疲れているのはあなただけではない。みんな、疲れている」
聞いていて不快になる人もいるでしょう。
たしかに「疲れた」という言葉は、気持ちのいい一言ではありません。
どちらかというと、ネガティブな言葉です。
相手が「疲れた、疲れた」としつこく言っていると、重い雰囲気が漂い、自分まで悪影響を受けそうです。
しかし「疲れた」と言われたくらいでいらいらしないことです。
「疲れた」と言っている、本当の意味に気づいてください。
その人は「疲れた」ということで、ストレスを発散させているのです。
あなたも疲れたときは「疲れた」と言いたくなるでしょう。
「疲れた」と言うだけで、少しだけ心が癒され、ストレスが軽くなります。
カラオケで声を出せばストレス発散になるように「疲れた」とぼやくことも、少なからずストレス発散の効果があります。
あなたがそうであるように、相手もそうなのです。
ストレスで爆発しないように、ちびちびストレスを発散させています。
「うるさい」と責めてしまうと、ますますその人を疲れさせてしまいます。
「この人も疲れているのだな。大変そうだね」と思えばいいこと。
気が済むまで「疲れた」と言わせてあげましょう。
「疲れた」と聞くだけで、あなたは相手のストレス発散を手伝っていることになります。
もしうるさく感じるなら、あまり重く受け止めず、さらっと受け流せばいいでしょう。
響きのいい言葉ではありませんが、さらりと受け流せば、さほど悪影響はありません。
もし余裕があれば、優しくいたわる言葉をかけると喜ばれます。
「お疲れさまです」
「大変そうですね」
「大丈夫ですか」
「無理しないでくださいね」
「早く元気を出してくださいね」
相手は「自分の気持ちをわかってくれた」と感激するでしょう。
共感するだけでいいのです。
共感は、人の心を癒す力があります。
癒されて元気が出てくれば、自然と「疲れた」という愚痴も減っていきます。