体臭がひどい人に「くさいです」とストレートに言うのは難しいものです。
正直ですが、ストレートすぎます。
仲がいい親友なら簡単に言えるのではないかと思いますが、実際は逆です。
仲がいいほど「相手を傷つけたくない」気持ちが大きいので、余計に言いにくいのです。
だからとはいえ、無視を続けるのもためらいます。
仲のいい友人が、自分の体臭に気づかないまま、いろいろなところで損をするところを見るのは、心苦しいものがあります。
デリケートな問題は、対処が難しいものです。
くさいくらいで死ぬわけではありませんが、あまりにひどいのも人間関係に支障が出ます。
きちんと伝えたほうが本人のためです。
問題は、どう伝えるか。
大切なのは「言い方」です。
気をつけたいのは、ストレートな言い方です。
「前から思っていたんだけど、体臭がひどいよ。きちんと体を洗っている?」という言い方はよくありません。
ストレートな表現はいいのですが、相手の心に突き刺さり、傷つけてしまうでしょう。
あなたが感情をぶつけることで、相手も感情的になります。
正直に伝えたつもりが、逆に相手を怒らせたり、嫌われたりするかもしれません。
決して感情をぶつけたり、勢いのままストレートな表現で口走ったりしないように、注意です。
では、どういえばいいのでしょうか。
ポイントは「前置き」です。
「もし傷つけてしまったらごめんなさい」という前置きをしましょう。
最初に謝ってしまうのです。
「傷つけることを言うかもしれない」という意味を込めておくと、相手も受け止める心の準備をしてくれるでしょう。
最初にこちらから謝って前置きをすれば、より、丁寧で柔らかい言い方になります。
感情的にならず、ゆっくり、伝えるのがポイントです。
「もし傷つけてしまったらごめんなさい。体のにおいがちょっと気になるよ」
印象がよくなりましたね。
ゆっくり口にすることで、言いづらいことを伝えようとしている印象が強くなります。
きっと相手も素直に言葉を受け止め、何らかの改善策を考えてくれるようになるでしょう。