私は、社会人になった一時期、シャワーばかりの生活を送っていた時期がありました。
覚えることがたくさんあり、忙しい業務でした。
しかも、へまばかりだったので、毎日残業が当たり前でした。
学生時代までは、毎日お風呂に入っていましたが、仕事に時間にも余裕がなくなったとき、ある考えが浮かびました。
「お風呂は時間がもったいないな。シャワーで十分ではないか」と思ったのです。
汗臭い体臭は、汗を流せば、においも落ちます。
ボディーソープなどで、体をきれいに洗えば、すっかり清潔な体です。
しばらくして私は、独特の体のだるさに悩まされることになりました。
実は、体はきれいになっても、疲れは取れにくいのです。
夜は、なかなか眠れない。
寝起きから、すでに疲れている状態。
日中も、少し動いただけで、やけに疲れやすい。
シャワーばかりの生活を送った経験のある人は、わかってもらえる感覚と思います。
後からわかったことですが、これは、疲労物質「乳酸」の影響によるものです。
お風呂に入って汗をかかないと、乳酸が残りやすくなります。
そのため、疲れが落ちないのです。
疲れが取れないだけではありません。
血中の乳酸が増えると、アンモニア成分も増えるため、汗をかいたときの体臭も強くなってしまうのです。
シャワーばかりの生活では、疲れが取れないだけでなく、体からにおいやすくなります。
「これはおかしいぞ」と思って、再び入浴をすると、一転した体の調子がよくなりました。
体の毒素がスムーズに排出され、心も体も軽くなりました。
寝つきはよくなり、寝起きも気持ちいいのです。
「忙しくて疲れがたまっているときこそ、入浴が必要だな」
つくづく、そう思ったのです。
シャワーだけで十分だろうと思っていたのですが、間違いでした。
もちろん朝はシャワーで済ませてもいいのですが、せめて夜はきちんとお風呂に入りましょう。
大切なのは、しっかりした夜の入浴です。
少しでも汗をかく習慣を、作りましょう。
汗を流す機会を毎日作ることが、仕事を乗り切る成功法です。