ごみを出すことを、単純な話だと思っていませんか。
実は、結構奥の深い話です。
私たちの生活の中でいらなくなったものは、ごみ箱に捨てますよね。
空箱を捨てたり消しゴムのかすを捨てたりと、いらなくなったごみはごみ箱に捨てます。
当たり前の話であり、当然のことです。
しかし、大切なことは、本人がごみだとは気づいていないごみが、生活の中には数多く存在することです。
たとえば、1年間一度も着なかった服です。
1年も着なかっただけあり、新品のようにきれいな服です。
しかし、これはれっきとしたごみの1つなのです。
服は着るために存在し、着ることを前提として買います。
しかし、買ってから自分の趣味に合わなかったり、派手すぎて着る機会がなかったりなどと一度も着なかった服があります。
衝動買いは、典型的な例です。
1年も経っているのにまだ一度も着ていないのは、つまり「いらない」ということです。
必要ではなかった。
使いもしないものを部屋の中に置いていることは、ごみをずっと出さずにほったらかしにしていることに当たるのです。
そのうえ、怖いのが、本人がその服をごみだと気づいていない点です。
きれいな服で「いつか着るかもしれない」という気持ちを引きずり、ずっと置きっぱなしにしています。
1年の間に一度も着なかった服は、必要がないから着なかったのです。
あえてインテリアや飾りとして置いていれば別の話ですが、そうでなければまさに「きれいな姿をしたごみ」です。
こんな大切なことをほとんどの人が見落としているのです。
ごみは汚いからごみというのではありません。
いらない物だからごみというのです。
人間は美しいものは捨てずに取っておこうという気持ちがあり、思うように捨てられずにいます。
しかし、いらない物を捨てないと邪魔になってしまうだけです。
いらない服は捨てていかないと、必要で使われている服たちにとって場所を取ってしまうだけの邪魔者になってしまうのです。
あなたは1年間着なかった服がありますか。
「あるけど、いつか着るかもしれない」
「捨てるのがもったいない」
「これ結構高かったから、捨てられない」
いろいろな言い訳が飛んできそうですね。
しかし、1年間着なかった服は、どんどん捨ててください。
どんな言い訳をしようと、この1年間で全然着なかったということは「いらない」ということだったのです。
「いらない物を捨てる」というのが、本来のごみ掃除ということなのです。