忙しい人は、歩いているとき、道端にある花を見ることはありません。
そんな余裕はないからです。
どんなに美しい花があっても、気づけないのでは、ないも同然です。
花ばかりではありません。
おそらくそういう忙しい人は、身近にあるはずの数多くの幸せに気づかないまま、急ぎ足で通りすぎているに違いありません。
本当はあるのに「気づきにくい」もしくは「ない」と思っています。
おいしい食事、愛する人との時間、五体満足などです。
忙しいと、どうなるでしょうか。
おいしい食事を味わう時間がなくなり、愛する人とは愛を語り合う時間がなくなり、自由に体が動く幸せには気づけません。
当然、散歩なんて、時間があるときにしようと思います。
年配者がすることだと思う。
その考え方が、すでに余裕がないことを物語っています。
忙しいときこそ、散歩をします。
心の余裕を作るためです。
散歩は、心の治療です。
忙しくしている人に余裕の時間を与え、忘れかけていたことに気づかせる治療です。
自分は「今、忙しい」と思ったら、のんびり散歩をしてみましょう。
アクセルばかりを踏み続けようとする自分に、わざとブレーキをかけます。
歩いているとき、緑を眺める余裕ができます。
「美しいな」と、忘れかけていた感情がよみがえるのです。