子どもにお小遣いを与えていますか。
1カ月ごとに決められたお金を、無条件でそのまま子どもに手渡している家庭もあることでしょう。
しかし、これはいいことではありません。
何もしなくても、毎月自動的にお金が入る環境なら、お金はじっとしていれば、自然と手に入るものだと勘違いします。
そうではありません。
いま一度「お小遣い」の定義から考えてみましょう。
本来、お小遣いとは「仕事の対価として与える金品」です。
まず、仕事を引き受けます。
達成した報酬として、金品をいただきます。
それが、お小遣いです。
決して、無条件にもらえるものではありません。
そういう意識や考え方を子どもに植え付けさせるのが、お金の勉強であり、金銭感覚を養うことです。
家庭によっては、子どもにお小遣いを無条件に与えるところがあります。
その理由は「子どもはまだ働けるほど成長していないため」と言います。
たしかに社会に出て働くには、まだ知識も体力も十分ではない時期です。
しかし、家庭内の家事や雑用くらいでも、仕事に値するはずです。
家事を仕事と考えさせるのは、子どもの教育によくないと考える親もいますが、無条件にお金を与えるほうが、よくありません。
間違ったお金の価値観、金銭感覚を教えてしまっているからです。
たとえ、家事や雑用でもいい。
できるだけ子どもが小さいうちから、仕事としてどんどん家事をさせましょう。
家の手伝いの量に応じて、毎月与えるお小遣いの量も変えます。
家事の仕事の量に応じて、お小遣いの量も増やしたり減らしたりします。
家事の手伝いをまったくしなければ、お小遣いも一切与えません。
本来のお金に対する感覚が養われます。
むしろ子どもから「家事の手伝いをやらせてほしい。ほかに何か手伝えることはないのか」と尋ねるようになります。
もらえるお金の量を増やすために、家事のレベルを上げたり、スキルアップを図ったりしようとするはずです。
それこそ、お金を稼ごうとする本来の姿です。
親は子どものために、多少お金はかかりますが「教育費」です。
最初は、たとえお金目的でもかまいません。
「一生懸命に働いて、たくさんお金を稼ぎ、豊かな生活が実現する」
この教育を、子どもが若いうちから教えてあげるのが、親の努めなのです。