子育てで最も難しいのは「優しさと厳しさのバランス」です。
子どもに優しすぎると、親を侮って言うことを聞かなくなり、うまくしつけができなくなる。
逆に、子どもに厳しすぎると、親のことが大嫌いになり、うまくしつけができなくなる。
甘やかしすぎても厳しすぎても、うまくいかない。
どちらで育てるのがいいのかというと、どちらも大切です。
要は、バランスです。
しかし、このバランスこそ、最も頭が痛いところです。
あらためて、優しさと厳しさのバランスの取り方を考えてみましょう。
整理して考えると、実は単純です。
「子どもが正しいことをしたときには優しくなり、間違ったことをすれば厳しくなる。同時に完璧を目指さない」
これだけでいい。
親は人生の先駆者です。
知識・礼儀・作法など、あらゆる面で子どもより詳しいはずです。
親は、子どもが正しいことをしたときは、どんどん褒めましょう。
「よくやった。偉いぞ!」
そういうときには、とことん優しくなります。
すると子どもは「そうか。こうすればいいのか」と理解します。
親に褒められて嬉しく感じ、さらにやる気を出すに違いありません。
逆に間違ったことをすれば、厳しくなります。
「こら! それはいけない。間違っている。こうすればいい」
ただ叱るだけはよくありません。
叱ると同時に「こうすればいい」という正しい道筋も教えてあげるようにしましょう。
子どもは「これは間違っていることなのか。こうすればいいのか」と恐怖とともに、しっかり覚えます。
この両者のバランスを取りながらも、完璧は目指さないようにしましょう。
「適度な緩み」を許容します。
礼儀・作法・マナーなど、完璧を目指そうとするのは素晴らしいですが、何でも完璧にできる人はいません。
親ですら、完璧ではないはずです。
親も完璧ではありませんから、子どもにも完璧を押し付けない。
この基準で優しさと厳しさのバランスを保てば、子どもを上手にしつけていくことができるようになります。