あなたの食卓には、テレビがありますか。
テレビのスイッチを入れれば、次から次へと面白い番組が流れ、あっという間に食卓が賑やかになります。
当然、笑いも増え、夫婦間の関係もよくなる、と言いたいところですがどうでしょうか。
必ずしもそうなるとは限らないことがわかりました。
韓国で、夫婦に関する実験が行われたことがあります。
韓国南部にある「多浪島」という離島の住民を対象に「3週間にわたり、全世帯のテレビを消す」という内容で行われた実験です。
昼も夜も、食事中もテレビをオフにしました。
実験の被験者たちは、当初、テレビを見ることができないのが大変つらかったと語っています。
賑やかだった食卓が、急に静かになり、初めは違和感があったといいます。
しかし、次第に慣れていくと同時に、思わぬ変化が見られ始めました。
夫婦仲の改善です。
食事中、テレビを見ないので、自然と夫婦の会話が増えます。
そうならざるを得ない状況です。
食事中、テレビを見ないことで、注意も食事に向きやすくなります。
妻の作ってくれた食事の味も、より深く感じられやすくなります。
以前より読書や考え事をする時間も増え、充実した時間が過ごせるようになりました。
その結果、夫婦関係が改善に向かいました。
実験を終え、村長は「テレビに向けていた目を妻に向けるようになって、妻が以前よりきれいに見えた」という感想を述べています。
この実験から、学ぶべき点が見えてきませんか。
テレビをつけていると、テレビばかりを見ることになります。
当然、妻が髪を切っても、視線がテレビに向いているのでは気づかないことでしょう。
妻が一生懸命に作ってくれた食事も、テレビを見ながらだと、味がぼんやりになります。
一番の弊害は、テレビが夫婦の会話のチャンスを奪っていることです。
テレビは、賑やかな時間を作ってくれる便利な道具ですが、一方で悪影響もあることを認識しておかなければなりません。
あなたの家庭ではいかがでしょうか。
便利であるはずのテレビが、いつの間にか夫婦仲を深める邪魔をしていませんか。
もちろんいきなりテレビを見ない生活は難しいことでしょう。
では、せめて、食卓の時間だけでもテレビを見ないようにしてみてはどうでしょうか。
テレビの視聴をやめた夫婦間の関係が改善する可能性はあります。
妻の作ってくれた食事のおいしさも、より鮮明に感じられるようになるので、妻への感謝の気持ちが強くなります。
次第に慣れてくれば、テレビを見る時間を減らしていけばいい。
減らせば減らすほど、何かが増えることに気づくはずです。