本来、自分のことなら、自分が一番よく見えているように思えます。
しかし、現実は違います。
自分のことというのは、自分でははっきり見えないものです。
顔についている汚れは、自分では見えませんが、他人からはよく見えますね。
自分の癖やしぐさの特徴などは、自分より他人から見るほうが、よくわかります。
外見だけでなく、内面もそうです。
自分がやっていることは当たり前と感じるため、常識外れであったり考え方が卑屈になったりすることには気づきにくい。
夫婦でも同じです。
夫は、自分のことは見えませんが、妻からははっきり見えます。
夫の肩のふけ、夫の寝癖、夫の姿勢など、おかしなところは一目でわかります。
そこでフォローするのが、妻です。
妻は、夫が会社で恥をかいてほしくない思いも強いでしょうから、気づくことがあれば、指摘をするはずです。
「ちょっと変だよ」
「ここは、こうしたほうがいいんじゃない」
夫の外見だけでなく、内面までチェックが入ります。
「これが間違っているよ」
「常識からずれている」
「考え方が偏っている」
こうした客観的にチェックするのは、妻の仕事です。
夫としても、こうした指摘は本当に助かります。
恥をかく前にフォローができていますから、妻の鋭い指摘を感謝するに違いありません。
しかし、プラスに働くばかりとは限りません。
細かいところまで指摘するのもいいですが、度が過ぎると、話は一点します。
明らかにネクタイが曲がっていたり、財布が落ちそうになっていたりするのを指摘するのはわかります。
さらに指摘が細かくなり、ほんの少し靴が汚れているとか、細かすぎる指摘はよくありません。
細かすぎると重箱の隅をつつくようになり、夫はストレスを感じてしまうようになります。
いつも、指摘ばかりになってしまうと、単なる「口うるさい妻」になってしまう。
時と場合によっては、細かすぎる指摘が、自分を否定されているように感じてしまうでしょう。
腹を立てて、喧嘩に発展してしまうことにもなりかねません。
ベストフォローなら夫の助けになりますが、細かすぎると、夫のプライドを傷つけかねません。
「指摘するのはいいが、細かすぎると毒になる」ということです。
この加減がポイントなのです。