「夫婦生活をうまく営むコツは何ですか」
「ひたすら我慢することだ」
「パートナーに『諦め』を抱くことだ」
夫婦関係がうまくいっている人に話を尋ねると、意外にも「我慢」や「諦め」などと答える人がいます。
「我慢」や「諦め」と言えば、どこか悲しくて痛ましい雰囲気が漂い、よくない印象を持つ人も多いのではないでしょうか。
実は、このとき夫婦たちの言葉は「悪い意味」ではなく「いい意味」の我慢と諦めです。
言葉は同じですが、意味は正反対です。
たとえば「悪い意味」の我慢と諦めは、次のようなことを言います。
これは、悪い意味の我慢や諦めです。
夫婦関係を本当に楽しんでいない。
人間には、できるところもあれば、できないこともありますね。
もし本当に1人で何でもできる人がいれば、そもそも結婚する必要がありません。
当然のことながら「何でもできる人間」は、この世の中には1人もいません。
人類史上、1人として、いたこともありません。
そう考えると、パートナーにできないことがあっても、不思議ではありません。
当然のことであり、当たり前のことですね。
パートナーに対して、かっかするのはおかしな話です。
あなたにもできることとできないことがあり、得意なことがあれば、苦手なこともあるはずです。
そういうのをまるごと1つにして「あなたという存在」「あなたらしい個性」であり「あなたらしい味」になっているはずです。
では「いい意味」の我慢と諦めのお話をしましょう。
いい意味の我慢と諦めには「すべてを受け入れて認める」という意味が込められています。
夫婦というのを「1人の人間」として考えてみましょう。
本当は男女2人の人間ですが、社会から見れば「夫婦」という大きな人と考えてみましょう。
本来、夫と妻とが協力し合って、フォローし合うのが理想的な夫婦の形です。
しかし、お互いが助け合ったとしても、それでもできないことがあります。
それも「夫婦らしさ」と考えます。
夫婦でも、できることとできないことがあり、得意なことがあれば、苦手なこともあるはずです。
夫婦で協力してもできないことがあっていい。
お互いに助け合っても、なお苦手なことがあってもいい。
「それが夫婦としての個性なんだ」と考えます。
それらがあって、夫婦としての個性であり、夫婦らしい関係がつながります。
夫婦らしい個性であり、味であり、大いに楽しむべきことです。
それは、いい意味での「我慢」や「諦め」です。
「夫婦の味」「夫婦らしい個性」として、楽しみます。
それが、人生を豊かに生きていくコツです。