夫婦が円満になるとは「家の中のものはできるだけ共用する」という考えを持つことです。
共用できるものは、多ければ多いほどいい。
経済的だからです。
すべてのものを、夫用と妻用とで別々に分けたとします。
単純に考えると、費用が2倍かかりますね。
夫婦であるにもかかわらず、境界線を引っ張っている印象が強くなります。
何かお互いが反発し合っている。
夫婦なら、家の中のものはできるかぎり共用していくことをおすすめします。
これは夫婦円満のポイントの1つです。
夫婦で共用しようとする意識が薄いと、別居に至り、最終的に離婚につながりかねないからです。
大げさな展開と思うかもしれませんが、一因として考えられます。
これはなぜでしょうか。
段階的に流れを追って、考えてみましょう。
たとえば、冷蔵庫の中にあるものは、夫用と妻用とで別々にするとします。
夫婦であるにもかかわらず、夫も妻も頑固になり、自分のものだという意地を張ります。
すると、1つの冷蔵庫には夫用と妻用とで、同じものが2つずつ入ることになりますね。
現実的に考えれば、どうでしょうか。
すべての食材を夫婦で別々にすると、2人分を1つの冷蔵庫に入れることになりますから、冷蔵庫はすぐいっぱいになるでしょう。
その結果、冷蔵庫を2つ買うことになります。
冷蔵庫が2つになると、場所が2倍必要です。
その結果、部屋が狭くなります。
部屋が狭くなれば、今度は部屋も、2人分で別々にする。
極端に言えば、住んでいる部屋でもそうです。
1つの家では狭いので、家を別々にして別々に住むようになる。
すると、ほら「別居状態」の出来上がりです。
夫と妻とで家を分けるなら、結婚する意味はありませんし、独身で十分です。
「別居状態のほうがいい。別居状態のほうが楽だ」と言うなら「離婚しましょう」ということになりますね。
こういうことです。
仲が悪くなり始めた発端はどこでしょうか。
そうです、夫婦のものを別々に分け始めたところですね。
「夫婦で共用」という意識や覚悟が薄いからです。
結婚しているにもかかわらず、夫のものと妻のものとで分けるのは、不経済であり、場所も2倍取られ、夫婦らしくありません。
1つのアパートをルームメイトとシェアしている状態と、さほど変わりません。
形式上では、結婚しているが、心の中はまだ独身気分。
別々に分けることは離婚の原因になります。
もちろん例外として、歯ブラシや趣味のものなど、夫用と妻用とで分ける必要があります。
しかし、ほんの一部です。
基本的に家の中にあるほとんどの物は夫婦共用にしたほうが、夫婦生活はうまくいきます。
その覚悟、その認識、その理解を、夫婦ともにわかち合うことです。
結婚式で誓い合ったはずです。
「これからはお互いに協力し合って生きていく」と。
役所に婚姻届を提出したはずです。
これからは、夫婦が同じ所在地で、一緒に生活していくと。
それはどういう意味なのかというと「夫婦共用」ということなのです。