お互いが思い合って結ばれた結婚。
結婚後もすべてがうまくいくはず。
そう思っていたはずが、いつの間にか思わぬ方向へ脱線することがあります。
それは結婚して、しばらく経ってからです。
夢を壊すようですが、結婚後、何の困難もなくうまくいくという夫婦はほとんどありません。
1つ屋根の下で一緒に暮らしていると、パートナーの癖が気になり始めてしまいます。
寝息が荒い。
頭をかく癖が気になる。
指を鳴らす癖がある。
そのほか、態度・しぐさ・言葉遣い・癖など、1つや2つ目につくこともあるでしょう。
別に人間ですから、癖の1つや2つは不思議ではありません。
しかし、不思議なことはこれからです。
1つを見つけると、なぜか2つ目が見つかります。
2つ目が見つかると、3つ目も見つけてしまう。
4つ、5つと増えて、次々と気になるところが出てき始めます。
相手が急変したかのように思えることでしょう。
パートナーに「変わった」と言っても「別に今までと変わっていないよ」と言います。
変わり始めているのは、相手ではありません。
実は自分です。
結婚をして慣れてしまい、相手を大切に思う気持ちや思いやりが小さくなりつつあります。
恋は盲目と言いますが、相手が好きで夢中になっているときには、少々のことが気にならなくなります。
しかし、結婚をして燃えるような熱い気持ちが一段落してからが問題です。
落ち着いてくると、今まで気にならなかったことが気になり始めます。
粗探しが始まると、悪いところしか見えなくなります。
1つ見つかると、次々と見つかってしまいます。
批判するのは相手ではなく、むしろ自分です。
相手を批判するのではなく、いま一度、自分の変化をチェックしてみましょう。
相手が変わったというより、実は自分が変わっているのではないでしょうか。
だんだん相手を思いやる気持ちが薄れていき、自分の好みやセンスを相手に押し付けようとしている可能性があります。
自分の思いどおりになる気持ちが強くなっています。
明らかに暴力を振るい始めたり、言葉遣いが乱暴になったりする場合は、相手に改善を求める必要があります。
ですが、ささいな癖くらいなら許容範囲です。
夫婦なら、相手の多少の癖くらいは、大きな器で受け入れるようにしましょう。
「憎たらしい癖」と思うのではなく「かわいいしぐさ」と思えばいい。
「我慢、我慢、我慢」と絶え続けるのは、今後の生活において気が重くなります。
多少の癖は相手の特徴だと思い、かわいいと感じるくらいでいい。
相手の気になる癖ともうまく付き合いながら、関係を保っていくことが重要なのです。